余計なお世話なのかもしれないけど。


昨年、社内のある方が退職された。違う部署だし、一緒にお食事したりしたことはなかった人だ。仮にYさんとしておこう。Yさんはパッと見た感じ、社内での様子はそれほどバリバリ仕事してます!という感じではなく、むしろいわゆる昼行灯のような雰囲気すらあって、せかせか働いてるこちらとは時間の流れすら違う気すらしてくるほどだった。時たま居眠りしてるような素振りも見られた。
社内でYさんとは直接絡みの少ない人たちの間では、いつも揶揄の対象になっていて、やれ、高給なのに働いてない、のんびりしてて羨ましいわー、あの人、なんの仕事してるのー、などなど…。

私は転職してきて当初、そういった周りの人たちのYさん評をぼんやり聞いていた。だけど、ある時、社内で問題が起こった時に、その道に詳しいオブザーバーとして、そのYさんがやってきた。え、この人がそんなにこの件に詳しいの?と思っていたのだけど、打ち合わせが始まると、Yさんの知識量は社内の専門家を軽く凌駕し、疑問点は明らかになり、その問題は解決の方向性を見出せた。
後で聞くとYさんは本当はこんなところにいるような人ではなくて、親会社の海外支社で各種業務を歴任してきて、出世競争に乗っかれず、この子会社にやってきた方だったのだ、と後で周りの人から聞いた。ちなみにうちの会社にはそういうところに支店は無いのだけど、親会社にはある。(正確には元・親会社)

Yさんにはその後も事あるごとに助けてもらった。様々な雑事であっても大方は頭に叩き込まれていて、いつもうつらうつらしてたのは何だったのか、と思わされた。結局、年の瀬にYさんはひっそりと定年を迎えられて退職なさった。送別会はその部署でひっそりと行われて、私は様々なドタバタでご挨拶すらかなわなかった。送別会の類は事前にわかっていれば出来るだけ予定をやりくりして出席するようにしてきただけに無念だった。

何が言いたかったかと言うと、

デマこいてんじゃねえ!
http://d.hatena.ne.jp/Rootport/touch/20130110/1357821583

この記事を読んでいて、Yさんの知識量であれば再就職だったり、
別の道を探る事も出来たのではないのかなあ、ということを感じたので、ふと筆を取ったのでした。当然、年齢というのは大きなハードルにはなるだろうし、そう簡単なものでもないのだろうけど…。その人が本当に成果を出せるかどうか、と言うのは雇ってみて、実際に働いてみてもらわないとわからないのだから。

それでも、社会的資産としての人材が最大限に活用されないのは損失だよなあと思う。ま、当然、本人がそれを望むか、という話もまたあるのだけど。