夏が過ぎていく。

先日、母校の高校の吹奏楽部のサマーコンサートを当時の同期の皆様方と観に行ってきた。今年は市民会館が建て替え中のため、別の会場で開催。あ、私、高校時代はホルンを吹いていたんです。
今年4月から帰任された私たちの頃の顧問のM繁先生の指揮が久しぶりに観られました。普段コンサートステージではあまり喋らないM繁先生が昨年9月に亡くなられた前任の先生のお話を2度ほどされてたのが印象的でした。
前任のF先生がご病気で亡くなって部活動は(おそらく)停滞し、急遽昔、何度も母校を全国大会に導いた既に引退された名物のM山先生が臨時講師として来られていたそうですが、ここに来て満を持して、以前も顧問をされていた私たちのころのM繁先生が戻って来たのでした。
まるでドラマか映画のようなお話ではありますが、立派にコンサートの舞台に立つまでに現役が頑張って来たのはすごいことだと素直に思いました。OBが演奏する第2部の前に少しだけ先生が話していたのですが、「今日は初盆です、OB演奏の前に彼が好きだった曲を演奏したいと思います」と、村松崇継さんの「彼方の光」をSAX4重奏で演奏していました。M繁先生のソプラノサックスを聴くのは久しぶりでしたが、美しい音色でした。
また、アンコールのときにこう話していました。
「この子たちは、本当に音楽をするような状態じゃなかったんです、でも今日こうしてサマーコンサートの舞台に立つことができました。この子たちにもう一度大きな拍手をいただければ幸いです」「前の顧問は笑顔が好きな人でした、最後は思い切って笑顔でお届けしたいと思います」と精一杯明るい曲を演奏していました。
今年は演奏も楽しかったし、演出もダンスのキレが良かったり、劇も面白かったり、と振り切れたものになっていたと感じました。ダンスは正直、近年で最も恥ずかしそうじゃない振り切れたダンスでした。スマホYOUTUBEとかの効果もあるのかな、ここまでしっかりした振り付けが簡単にできる時代になったんだなあ、と素直に感心しました。ビデオデッキの時代ではそれも満足に出来なかったよなあ。
アンコールを見ていて、F先生のカラーをとても意識し踏襲したステージングになっていることに驚きました。楽しげな雰囲気を出すのが好きなF先生でしたが、M繁先生はどちらかというと演奏中心でそういうことはしない先生でした。でも、相当に彼ら彼女らに気を遣ってこうしようという結論を出したのだなあ、と感じました。ま、時代の移り変わりというのもあるのかもしれませんけど。。。あと、3部構成の最後の3部目でこれまであまりやらなかった吹奏楽オリジナルをかなり腰を入れて取り組んでいたり、ベルトーンが印象的な「詩のない歌」を演奏していたのですが、このあたりはM繁先生のカラーが思う存分出た選曲だったように思いました。こういう綺麗な響きというか全体のハーモニーを出すのが好きな先生だったと私は記憶しています。
現役たちはコンサートが終わると片付けもそこそこに出口で待ち構えていて「ありがとうございました!」とお客さんたちに最後の一人にまでお礼を言い続けるのですが、今年もその輪をくぐって出ました。出口で少し居るとM繁先生と少しだけ会えてよかったです。少し痩せたなあ。そういえば、前の某パーティのときにサプライズ動画をもらっていたことを思い出しました。またお会いしたいなあ。

現役たちの夏が終わっていくのを毎年見るのは楽しくもあり懐かしさを感じる瞬間でもありますね。自分たちが高校の時は勉強やせんかったなあ、と終わった後、近くの居酒屋であれこれ話してると歳をとったなあ、と感じます。たまたま、集まっていた同期の4人のうち、3人が母親を早くに亡くした人たちで実家で片付けが出来ない父親の話で盛り上がってしまいました。

またサマーコンサートは観に来たいと思います。次は一体、いつ来られるかなあ。