東海岸→中国→東海岸

ミシガン湖のほとりにある会社との打合せのためにシカゴに飛んできた。

先々週の木曜金曜はシカゴからレンタカーで3時間と少し、ミシガンのホランドというところで打合せだった。
なかなかアポが取れずようやく取れたアポだったのに、あれこれと契約のことでドタバタがあり、あわや打合せが出来ないかとも思ったがなんとかなった。アメリカの大地をレンタカーで走り回ってると、その広さに感嘆するし飽き飽きもする。飛行機は出発が遅れたせいで、シカゴに到着したのが2時間ほど遅れおかげでホランドのホテルに着いたのは夜中になってしまった。大してホテルではゆったり出来ず…
翌朝は早朝から打合せ。朝ごはんもそこそこに打合せ。8時半からなのに相手は6-7人も出てきた。アメリカ人特にデトロイトやミシガンの人たちの朝は早い。
午後からもう一件、回って打合せ。立派な会社の社屋に舌を巻きながら、打合せした後に色々と最先端の技術展示を見せてもらえて大変勉強になった。そこからまた3時間以上かけてシカゴの街中までレンタカーで戻り、シカゴを夜に出て、サンフランシスコに到着したのは夜中。そこから家まで自走して帰宅した。

ミシガン出張で感じたのはシリコンバレーで積んできた経験が活きている、ということ。プレゼンひとつとっても、自信を持って話すことが出来るし、今日何をしたいのか?という目的意識を明確にしながら、一つ一つの話をきちんとお客様と出来て意思疎通だけでなく、少し難しい問いかけや売り込みも含めて出来るようになってきているということ。
勿論もっともっとimproveは必要なのだけど。信頼されるサプライヤーになることを目指してkikiだから安心して買えると言ってもらえるように頑張りたいところです。これは日本にいたことこら目指していることだけど、ようやくアメリカでも日本に居た頃のようなパフォーマンスをもっと高いレベルで目指せるようになってきたことにふと気付きました。

土曜日はのんびり出来ましたが…週が明ける前、日曜日には朝からサンフランシスコ空港へ移動、次は中国出張。今回は廈門、成都。ユナイテッドで飛ぶことになった。SFO→北京でトランジット→廈門→成都SFOというフライトスケジュール。
ユナイテッドはエンタメ無し。仕方なく図書館で借りてた本を3冊読破。なんだかんだでハゲタカ読んだことが無かったので、良かった。サンフランシスコでは予め100ドルを元に両替。600RMBくらいだったかな。

初北京だったが、今回は乗り換えのみ。国際線の乗り換えは中国では初めてだったので、ややドキドキしたが意外とすんなりとうまくいった。1度スーツケースもピックアップしなくてはならないのですね。中国に入ったところからやはり高い湿度にアジアへ来たことを実感。暑いね、やっぱり。
北京から廈門に着いたらもう月曜の夜中。タクシーにはしっかりとボラれてしまった。ホテルに到着していそいそと湯船にお湯をためてのんびりと入浴。アメリカ出張と違ってアジア出張は泊まるホテルがややグレード高めで綺麗なことだけが救い。これで安ホテルだったら本当にやってられない。アメリカだとそんなに綺麗なホテルはあんまり泊まれない。高いし。

翌朝は火曜日、現地販社の担当者や日本からの出張者と一緒に客先へ訪問。今回の出張はスケジュールは割とゆったりめでして、この日は午前中2時間半くらいの打合せのみ。新製品を紹介してディスカッション。やっぱり、中国語は難しい…。中国ではたくさんの人が名刺も持たずにミーティングに出てくるんですねえ。独特の雰囲気でした。
午後は涼しいスタバで仕事。その後、夕方には客をお接待。
ホテルに戻って夜はまたゆったり。

水曜日は移動日で、廈門から成都に早朝便で移動。xiamen air、初めて乗ったよ!意外と乗り心地は悪くない。使用機材はボーイングだから当然と言えば当然なのか?チャイナローカルは敬遠していたが、案外と飯以外はなんとか許せるクオリティだ。ユナイテッドよりは総合的には「マシ」かもしれない。
お昼ご飯はマクドナルド。店舗自体が新しくてアメリカよりははるかに快適でした。(アメリカのマクドナルドって古い店舗が多くてもはや、快適さは無いのよね)午後から別の販社担当者と合流し、打合せに訪問。なんだかんだで長丁場で終わったら19時過ぎててまだ明るかったのですがスコールが降って来てビショビショになりました。そして、ホテル近くまで戻って来て晩御飯でした。トマト鍋。おいしかった!

それにしても成都の超巨大工場には度肝を抜かれた。大きいなあと思う建屋が40個ぐらいあって、巨大工場群と呼ぶに相応しかった。創業者の台湾人のケチっぷりが炸裂してて窓ガラスが割れてしまってるかのように見えるボロボロの工場で最新鋭のスマホが作られてるかと思うとそのギャップを感じて仕方がなかった。アメリカのビジネスってこういうことなのかなあ、とも感じます。トランプはアメリカで製造業を取り戻したいと言ってますが、こんな形でビジネスやってるコンシューマエレクトロニクス分野の製造がアメリカに戻るなんて果たして、消費者にとって利益になるのかな。たぶん、トランプは深セン成都の大規模工場群とそこで働くものすごい人数の若い数の中国人を全くイメージ出来ていないし、する気もないのだと思うけど、メイドインアメリカやメイドインジャパンにこだわることそのものがもはや、無意味にすら感じました。ワーカーの賃金ひとつとっても、アメリカも日本も中国とは戦いになりません。今後も中国のワーカーの賃金は上がっていくとしてもなかなかその差は埋まらないように思います。また中国の巨大な国内マーケットも考えると、今後も製造拠点としての中国の存在感は10-15年は世界に影響を与え続けるでしょう。
若者の数の多さにも舌を巻きました。恐ろしい数の若い子たちが、巨大工場群に入っていく様、そして終業後に原付や電動バイクや自転車で帰宅して行く様を見ていると、中国という国のデカさ、経済規模の勢いの強さの源が「若い人の数」にあるんだよな、とつくづく感じました。日本だとここまで若い人をたくさん集めるのはなかなか難しいだろう。これは30-40年前の日本そのものなのだろうなあ、とすら感じました。

木曜日は成都で再度打合せ。午前中はスタバで仕事、午後はあまり長い時間ではありませんでしたが客と打合せ。ようやく英語でフルで会話できる打合せが最後にありました。今回の出張で痛感しましたが、中国語が分からないと辛いところばかりでした。言葉の壁は大きい。もしも、将来中国に行くことになるなら中国語は必須だなと感じました。(あんまり行きたいとは思わないんですけどね…)
打合せ終わったら成都の街中に行くことになりました。ここでもお接待。
成都の街中でもまたカルチャーショックを受けました。ショッピングモールの一角で晩御飯を食べたのですが、もはや、アメリカよりも綺麗なショッピングモールだったんですよね。ブランドは欧米のブランドも進出していて…。成都は町外れに出るとまだまだ東南アジアとそう変わらない原野的な風景も広がってるので、その落差が凄まじいのですが、ひとえに若い人の数が多い、ということが経済や都市に多大な影響を及ぼしうるということをひしひしと感じました。
金曜日は朝から成都を出て空港からSFO向けのユナイテッドに搭乗。長丁場でしたが、新しい発見も多くあって、仕事と同じくらいに刺激のある出張だったなあ、とつくづく感じました。

週が明けて月曜、早朝から時差ボケも治らない状態でシアトルへ。
打合せした後に今度はシカゴに向かいました。シカゴではオンボロな地下鉄に乗る機会があったのですが、成都と比べると老朽化著しくて街としての古さが目に付きました。(そういえば、廈門も古い街ではありましたが。)

アメリカや日本はなんでも良いと思ってきましたが、中国に住む若者はそのうち、中国だけでも充分満足出来る日はそう遠くないのではないかなあ、と感じました。