ユナイテッド93 ★★★★

そろそろ、5年ですか。

私が9.11テロを知ったのは朝起きてからの
ことでした。親が「アメリカが大変なことになっとるぞ」と私を起こしに来たときに私はボーっとしてましたが、実際テレビで見た映像はあまりに非現実的な映画のようでただただそのリアリティのすさまじさに圧倒されるしかありませんでした。
「事実は小説より奇なり」とは世の中の
皆様はよくおっしゃいますが、あのテロの映像は
何回見ても衝撃的で続々と入るペンタゴン
WTCの惨状の映像は筆舌に尽くしがたいものが
あります。

恐ろしい世の中です。
自爆テロが戦争を生み、資本主義はテロを生み、
絶え間ない憎しみには常に石油の利権が
まとわりついています。そしてとばっちりを
食うのはいつも何も知らずに生きている
一般人です。

まあ、社会構造と世界情勢を考えるとのほほんと
生きているアメリカ人や日本人がすべて悪だと
考えるテロリストが多数いてもまったく不思議ではない現在において今までこういう事件が
起こらなかったのが逆に不思議なのかもしれません。

それにしてもここまで、9.11をまっすぐに
ある側面から描こうとしている姿勢とその
手腕には拍手を送りたいところです。

ただ、これはあくまでもフィクションであり、
実際に飛行機の中でどのようなことが起こって
あの旅客機は目標地点に落ちなかったのは
やはりなぞなのです。
ただ、結果がわかっている手品を見るのが
つまらないけど最後が気になるのと同じように
どういう展開かはニュースを見ていたら
わかるような映画であったとしても
登場人物の心情を深いところまで徹底して「リアルに」「リアルに似せて」描くことで
十分に映画として鑑賞に堪える作品にはなっています。
よく考えて作られています。
もちろん、被害者の方々のご冥福をお祈りしなければなりませんが、こういう状況を生み出した
原因は果たして何なのか、無差別自爆テロ、という歴史上最大の愚考を犯した人々がどうして「そうしなければならなかったのか」を考えなければこの映画は見る価値がないように思います。