ニトリについての雑記

昔書いた、ニトリについての記事。


ニトリの製品は安い。「お値段以上」というキャッチフレーズもありIKEAと並んで安価な家具屋の代名詞になりつつある。 基本どちらも輸入家具であり、実際の生産はほとんど海外のはず。 IKEAの場合はデザイナーが海外で、持ち帰りはお客様で、という部分が特色だ。

ただ、日本市場は縮小均衡市場であり全体のパイが広がる市場ではないため、ニトリIKEAも既存の街の家具屋、中小の家具メーカー・販売業者のシェアを奪って成長してきたわけだ。

これも消費者の「安くて良いものが欲しい」という消費者心理によるものだけど、安いからには理由がある。IKEAの場合は基本的には消費者が倉庫から引っ張り出して持ち帰る、というスタンスで倉庫からの品だしと配送という部分のコストを消費者に負わせることで見かけ上のコストを抑制することに成功している。IKEAに行けばわかるが結構品だしと持ち帰りは大変だ。配送サービスもあるがそれほど安くはない。

では、ニトリの安さの秘密はなんであろうか。カンブリア宮殿に似鳥社長が出演した際に話していた内容を記載すると…

ニトリは卸などを通さずベトナムに工場を建設しそこから直接輸入している。問屋を仲介して材料調達をせず、すべて材料調達は自分たちでやっているらしい。ここで中間コストを削減している。業界的にはタブーなのだそうだ。安さの秘密は自社調達、自社製造にあるようだ。また、設計・企画なども当然ニトリがやっているわけでベンチマークもしっかりやっているようだ。

こう考えるとモノが悪いということの原因などもなんとなく伺い知れるわけだが、消費者が安さを理由に選んできたのだからその安さの理由もきちんと知っておく必要はあると思う。 別にベトナム製が駄目だというのではなく、商品が安いのには安いなりの理由がありますよ、ということだ。モノがよくて品質の高いものを買いたい人はそこに対価を支払うべきだと私は思う。

高ければ品質がいいというわけでは決してないわけですけど。