【書評】人生後半の戦略書

読了。簡単な書評を書いておきます。
本書は人生後半をこれから迎える方、すでに迎えた方、どちらにもオススメできます。キャリアの岐路に立っているような人におすすめできるような本かと思います。
特にバリバリ仕事をしてきた人、仕事に情熱を持って取り組んできた人は一読の価値があるのではないかなと思います。
簡潔に言えば、流動性知能を生かした仕事から、結晶性知能を活かした仕事に飛び移るタイミングがある、なぜなら、流動性知能曲線は30-40歳で衰えていくのに対して、結晶性知能曲線は60-70歳まで伸び続けるから、という話です。
バリバリ仕事をしてきた人もある時点でこれまでと同じようには出来なくなっていき、キレも落ちていくわけですが、それは別段普通のことで誰にでも訪れるものであり、恐れずに受け入れることが肝要といった内容でした。
死の意味もしっかりと受け入れた上で、仕事や人生に取り組んでいくのが良いのではないか、という内容でした。

 

最近とみにそういうことを考える事が増えました。例えば、自分の最近のパフォーマンスを考えた時にフルスロットルで考えてアウトプットし続ける事が難しくなってきました。また、夜遅くに仕事を出来なくなりました。一定の睡眠が無ければわかりやすくアウトプットの質が落ちるようになりました。

思考のキレも朝の方がよく、夜の方が悪くなっていきます。おそらく、この傾向はどんどん酷くなっていくのではないか、ということが感じられるようになってきました。

自分の体力であったり、思考力であったり、俊敏性であったり、瞬発力であったり、持続力であったり。これらを維持し続けるのは難しいこと、というのは考えれば当たり前なのですが、そうした老いを薄らと認めなければならないのは切ないなと。だから、それを受け入れられない人が多数いるのもわかるなあと。自分も含めて、フィジカル面での衰えを前提とした、生き方や立ち振る舞いやありかたの変革が必要だなと思わされました。