転職の魔王様と採用活動

 

2023夏ドラマとして始まり2話目まで観ました。なかなか面白い。

どこに面白さがあるのか?

今期はVIVANTが予算も脚本も出演者も圧倒的なナンバーワンなのですが、他のドラマも結構おもしろいのでは?

 

転職経験があると、それはそうだよねーとなるようなエピソードが目白押しです。

 

1話では主人公の女性と転職アドバイザーが出会う回でした。重要なメッセージとしては、自分の生殺与奪の権利を人に奪わせるな、ということになるんでしょうか。やりたいことを自分で主張して、自分のためにキャリアを積んでいいんですよ、という話になっています。

 

2話目では求職者がやはり自分のやりたいことを整理せずにズルズルと元カレに縛られている状態から解放するという展開でした。

どちらの回も1人の求職者に時間をかけすぎてる気はしますね笑。

あと、転職面接の場面が全然出てこないのもちょいと残念。

 

なぜ、このドラマを取り上げるかと言えば、今まさに採用をしてるからなんですね。転職の魔王様を見ていると自分の過去の転職と今の採用の両方を思い出します。

 

 

◽️採用活動

40年くらい生きてきて人生で初めて採用活動に臨んでいます。過去記事でも記載の通り、転職はしたことあるんですけども。

誰にでも初めてはあるとは思うんですけど、会社によっては課長になるのが30代や20代後半だったりするととっくの昔に通過した儀礼かもしれませんね。

採用側の視点に立つと、求職者のことやレジュメのこと、面接での立ち振る舞いなど色々とこれまで見えなかったことがわかります。

なぜ、これを聞くのか?とか、なぜこう答えるのか?とか様々なことが想像出来てきます。中には答えの無い問いを投げかける時もあります。

 

 

採用活動というのは自分のチームを強化するために行うわけですが、チームをどうすれば強化できるのか?

その手段は無数にあり、何を行なっても改善しないか、時間がかかる、または欠員補充など様々な理由でおこなわれます。

今回の理由はあえて書きませんが、採用活動を通じて見えてくるものがたくさんあります。

 

◽️採用する側の視点

採用する側からすると、求職者が「自身の見せ方」を考えてない話し方をされたりすると正直、困ってしまいます。

「この求職者は自己客観視が出来ているか?」という点を思わず問うてしまいそうになります。

それくらい、一言一句、質問への回答や自己アピールは重要で、何気ない一言で不採用とすることも多いです。

 

まさに応募者の方の自分語りが始まり、熱烈な話でどこに着地させたいのか、わからないという面談もありました。面接の受け方を冷静にアドバイスしてあげたくなりましたが、私はその人のキャリアアドバイザーではないですし、そのための面接ではないのでやめました。

 

特に私が活動している領域がマーケティングで、言葉をきちんと戦略的に注意深く操る必要がある業務だからこそ、とも言えるのでしょうけども。

また、熱意が感じられなければ、厳しいなと感じます。ただ、暑苦しさもまた個人的には自分や自部署とのマッチという意味でNGで、この辺りの匙加減は会社や職場によって異なりそうです。

求職者が自分を偽って入社してきてもお互いに何も良いことは無いので、自然体でかまわないわけですが、初対面にも関わらず、自然体でお互いが気持ちよく話ができる距離感をうまく作れる人、というのは結構貴重なのだろうなと思います。

短い時間でそれらをやり切るのは難しいのですが、コミュニケーション能力ということになりますか。

 

また、募集時の文言にある程度、合致するからこそ応募してきて欲しいなあとは特に感じます。

つまり、スキルフィットとカルチャーフィットということになります。

採用側の思惑としては貴重な採用枠なので失敗したくない、という気持ちがどうしてもあります。

一方で、求職者側も仕事をぽんぽん変えられないので転職には常に慎重にはなります。(そうであってほしい)

また、スキルフィットやカルチャーフィットに目を瞑って応募してこられると、結構、不幸な面談となったりもします。

 

◻️応募側の視点

勿論応募側からすると、複数社受けるのが普通でしょう。真面目にキャリアを考えている、なおかつ優秀な人ほど複数社受けることがあるでしょう。また、現職である程度満足している人は基本は転職市場には出てこないわけです。そうした人を引き摺り出すのは相当難しい。

たまたまその人のライフキャリアプランの中で、自社の自部署を受けてくれるご縁が出来た、そんな人を採用できれば、と強く思うわけですが、先ほど挙げた自分たちのやりたいこと、採りたい人とのバランスをうまく取らなくてはならず、採用というのは大変難しいなと感じます。

 

自分が見ている軸をいくつか。

履歴書を見ながら気になったことを質問していくスタイルです。

相手のキャリアの変化点での行動の理由や背景から以下のことを浮かび上がらせようとしています。

・失敗したことがあるか。

・失敗した上でそれをリカバリーしたことがあるか。

・自分が仕掛けてきた企画でこれは当たったと思った企画を教えて。

・あなたにとってマーケティングとは何ですか?

・自分が仕事をする上で気を付けてきたことを教えて。

・運があるか。(たとえ不運なことが起きても自分は運が良い方だと前向きに転じることができるか。)

・謙虚さと可愛げがあるかどうか。

・エネルギーがあるかどうか。

・地頭が良いかどうか。

・好奇心があるかどうか。

 

相手のことは一定分かった上で、判断しています。今のところ数ヶ月経ってまだうまくいっていませんが、しっかりと時間と情熱を割いてなんとか、良い人材を採用出来ればと思います。