組織と業務の継続性による士気維持について

業務や組織が硬直化すると、どうしても業務に対する士気や意欲が低下するという話はよく聞きますが、
逆に頻繁に組織や業務内容が変更になるとこれまた、それを維持できない、とも感じます。

最近、業界再編の波を受けて、頻繁に会社組織が変更になり、
会社名が変わり、仕事内容も変わり、という方々が多いと思います。


そういう波を目の当たりにする機会が多い中で、よく目にする光景、耳にする話として、
「自分の組織のために他社の人との細かい交渉や軋轢を避けようとする話が多い」
ように思うのです。人間誰だって、そんな好き好んで人に嫌われたりしたくなく
、どちらかと言えば好かれたいと思っていると思うのです。
そんな中で、懸命にいつ放り出されるかもわからない組織のために、
敢えて相手に嫌われるかもしれない話を懸命に頑張ってやろうなんて思わないですよね。

そういう光景を目の当たりにする機会を重ねるうちに、
負けパターンに陥っている日本企業再編の理由が少しわかってきたように思います。

現場で働く人たちはみんな、企業戦士みたいにタフな人たちではない人間です。
お金で事業ごと売り買いされて、「事業」扱い、「モノ」扱いされて
平常でいられるほどタフじゃないんだなー、と。
そこでも両足で踏ん張って、「俺がきちんとやって組織を立て直すんだ!」なんて思う人が
どのくらいいるというのでしょう。

「どうせどんなに頑張ったって意味ないよ」って、
思う人のほうが過半を占めるのではないのか?と感じるわけです。

組織を思い切って飛び出せばいい、とか、
自分で選んだ選択の連続が生んだ結果なんだから仕方ないとか色々言いますが、
なんというか、それもちょっと違うんじゃないかなー、と。

組織的に個々人の意欲・士気をうまく発揚できていないのも問題だし、
そういうマネジメントが全然できていないというのも問題。
一度負けパターンに入ってしまうと勝ちパターンに突入できずに
どんどん負けていってしまう、という流れ。

どうにか、こういう流れを断ち切らないといけない。

組織としてはマネジメントがうまく機能しなくてはならないし、
個人としては、自分の人生をきちんと見直さなくてはならない。

結局、お互いがお互いに寄りかかりすぎているから、
こういう問題が起こるようにも思うんですけどね。
個人には個人としてふるまうように求めておきながら
組織は個人を組織の一部かのように扱う。

この根源的矛盾がすべてをゆがめているように感じます。

有効な対処療法は思い浮かびませんが・・。