立ちっぱなしでぼんやりと。

展示会で三日間立ちっぱなしで説明してると、大体質問されることが類型化できて来て、おおよそ、話してる内容は殆ど同じ質問になる。というか、事前に想定してた質問ばかりだったので、それ程言葉に詰まることもなかった。
一番ドキドキしたのは欧米人相手に説明した時だった。こんなんで、五月の展示会大丈夫なのか。事前に練習しとかなあかんなあ。

足が棒になりながら説明を続けて、三日目に会社の飲み会があって出席してたのだけど、最近私に対するよくある質問に「kikiさんはいったいいくつ(何歳)なの?」という質問がある。会社の皆様の中でも歳の近い人はある程度認識してくださってるのだけど、上司界隈では未だに認知が進んでいないようだ。私が落ち着き払って話してるせいもあるのかもしれないが、大抵、35くらいに見られてることが多い。実際には30になったばかりなのだけど、この仕事やってると歳上に見られることはどちらかというとプラスだ。お客さんには安心感を与えることができる。逆にいつまでも若く見られるよりも100倍よい。あんまり信じてもらえないのだけど、私はとても人見知りだし、恥ずかしがり屋だし、内気だし、引っ込み思案、小心者。
なんだけど、そういうセンシティブな自分の感度の高い感覚スイッチは大学の時にひどい胃潰瘍を患って以降、スイッチを切ることにしたのです。いつもオドオドして、どうしようどうしようと思ってるのは案外と心に負担をかけてるものです。だから、ちょっとしたことで、慌てないようにちょっと引いた視点で物事を見るようにしています。

展示会でも見知らぬ人が次々とやってきてはしげしげと展示パネルを眺めてます。私はそんな人たちの名刺を眺めては話をする内容を考えます。飲み会でも歳を聞かれて「え!何歳に見えますー?」などとOLみたいなことを言いながら、頭の中では別のことを考えてたりする。いろんなことを思うし、嫌なことだって辛いことだって主義主張に合わないことだって毎日どこかで起こる。そのようなことに心をいちいち痛めていた大学の時までの自分はもういなくて、今の自分はそうやって、どこか冷めた視点でひねくれて何事も見てしまってるのかもしれない。

そんな毎日でもちょっとした勇気や行動で少しずつ変化は起こせる。ちょっとした揺らぎもいつかバタフライ効果みたいに自分の人生を大きく変えられると、信じてちょっとずつ動いていかなくちゃね。