土曜日の朝

土曜の朝、お客さんからSMSで至急回答せよとのお達しが入った。

中国での旧正月前の駆け込み試作のための質問だった。今も中国のお客側では実験のために休日出勤している人たちがいるという。日本は月曜祝日で休みだ。つまり、日本からの連絡を待っていたのでは米国が月曜になっても朝に満足な回答は出来ない。

案外と米国にいるとこの手のシチュエーションは多い。つまり、回答は今した方が良いが、頼れるエンジニアはお休みでそもそも私も休みというシチュエーション。相手は重要顧客だし、ほったらかしにして月曜まで待たせるわけにもいかない。

よく考えたら相手も今週はずっと育児休暇で休みだったはずだ。相手の会社の激務具合から想像するに育児休暇を取るのも大変だろうし、正直、彼らは日本のサラリーマンより忙しいと思うが、日本のサラリーマンよりしっかりとバケーションや育児休暇は取る。あと、無駄な残業はしないが、仕事は家に持って帰ってることが多い。夜な夜なSMSがバシバシ飛んでくる。

メールが来たのは土曜日の朝ジョグ、朝食済ませた後だった。とりあえず電話が欲しいとのことだったので、電話して10分ほど話す。ふむふむ。一旦電話を切って皿洗いしながら考える。

もし自分がエンジニアであれば、即答できる内容だったが、残念ながらそうではないし、自分の専門ではない商材の質問、自信が無い部分もあったので…PC開いて過去の履歴から回答を捻り出す。昔の研修資料とか少し過去の文献とか調べたりして引っ張り出してあれこれ思い悩ませる。

昔の研修、というのはかれこれ10年前に研修後に作ったまとめ資料だった。当時、先輩にビシビシ言われて作っておいた資料は今でもきちんと保管してあるわけだが、基礎的な知識、principleは案外と10年経っても使えるものも多い。そこから回答を導き出す。結構明確な解は忘れていることも多い。それでも当時、必死でメモをしてまとめておいた内容が自分を救ってくれた。

聞かれるであろう内容を想像してそれも含めたメールを書いてSMSをやりとりし、回答は一旦は完了。

そこから娘のホットケーキを焼いて、家を出て家族と楽しいお出かけに繰り出した。

昔の自分や当時の先輩に感謝したくなる週末の一コマだった。

追記
結局、先輩もフォロー入れてくれたおかげでなんとかなってた…やはり技術的な質問は基本は技術者にお任せしたいところだ…