サンノゼ駐在員、オミクロン株水際対策の最中、本帰国する

 シリコンバレーと呼ばれるサンノゼサンタクララを周辺にこの7年の間、駐在員として活動してきましたが、今回1月付で本帰国することと相成りました。

 

 2021年のまとめ記事は別途更新することにしますが、今回はコロナ禍で激化するオミクロン株の水際対策で一部では話題沸騰の成田空港の空港検疫に関わるところを書いていきたいと思います。

 

1月新年明けての私たちの活動は下記のようになっています。

 

1月1日 とりあえず、片付け 紅白歌合戦見るくらいの余裕はあった。

 

1月2日 引っ越し前の片付け大詰め ずーっと片付けするも全く終わらず、夜中の1時頃にソファで力尽きる

 

1月3日 引っ越し1日目 引っ越し屋さんは1人の日本人と2人のメキシコ人で引っ越し作業。1日目は結局1時半頃にメキシコ人たちが引き上げ、3時頃に日本人も引き上げ。その後もあれこれ片付け。ベッドがもう持っていかれてしまったので近所のホテルに宿泊することにしました。猫は1匹でお留守番。そういえば、送別の品ももらった。MarshallのBlutoothスピーカー。航空便に乗せたのでまたレビュー記事は2月にでも書きたい。

 

1月4日 引っ越し2日目 朝9時半までにPCRテストを受けた。詳細は下記記事参照。その後、引っ越し作業のために家に戻り、ひたすら引っ越し作業。意外にも昼1時半くらいまでには全ての作業が終了。

kikidiary.hatenablog.com

 

1月5日 予備日だが、家の鍵を返したり、家の掃除をしたり、昼2時に車の鍵を会社に返したりとやることが結構あった。15万キロ一緒に走った戦友とも言えるカンパニーカー、会社のキー、コーポレートカード、借りてた3bed roomの部屋の鍵も返して何も無くなってみると、自分が会社のサポートによってブーストされた駐在員だったのだ、という事実を突きつけられた。軽くなったズボンのポケットにはもうairpodsiPhoneとカード類しか残ってない。

夕方に友人夫婦が見送りに少し来てくれた。子供も同い年でよく遊んでいたので最後は公園で。本当はご飯もご一緒したかったが、残念ながら、感染対策徹底で断念。難しい時代だなあ、とつくづく感じる。切ない。

 

1月6日 朝7時半にIshiリムジンさんに迎えにホテルに来てもらった。いや、多分コロナがなければ、こういうリムジンを使うという選択肢はなかなか出てこないのだとは思うが、(同僚にも頼めるしね)今はおそらく感染対策を考えればこういうソリューションも全然仕方がないのかなあとも思う。San Jose空港から成田空港への直行便もコロナ禍が始まって以来、停止して久しい。イシリムジンさん、素敵なサービスでした。大満足でした。費用はかかるけど、安心だし、直前までSMSで連絡が取り合えるし丁寧で素晴らしい。本帰国でSFOから帰るけど、スーツケースもたくさんあって移動手段に困っている場合は会社と相談してこういうところを利用するのが良いと思う。私たちも猫のキャリー含めて、7−8個荷物があって、90Lサイズのスーツケースだけでも4つもあったのだが、大きなバスで来てくれたのでなんとかなった。

www.ishilimo.com

 

 空港で無事チェックインが済んでスーツケースや猫を預けた後は手荷物検査を終えてラウンジでゆっくり。白ワインを3杯くらいは飲んだ気がする。ご飯は全てプリパッケージされたものだけになっていた。

飛行機は折からの成田の雪で使用機が遅れ、1時間30分ほど出発が遅れた。

 たまたま同じ便になった同僚ともラウンジで出会ったので、会話。隔離はどうなるか、という話題にもなった。 

 

自社では駐在員は赴任の時と帰任の時だけは会社費用でビジネスクラスに乗ることができる。おそらくは荷物の重量制限や個数制限の都合、ビジネスクラスを可としているのだとは思うのだが、やはりせっかくのビジネスクラスなので堪能したいのが人情。ラウンジを使えたのもビジネスクラスだから。

 今回搭乗したのはB777の300ER で新たに設定されたThe Roomと呼ばれるコンセプトのビジネスクラスでした。17番18番あたりに座りました。真ん中の座席だと、パーテーションを下げることができ、家族4人で真ん中席に座ることができた。キャビンアテンダントが真ん中席の人に席を変わってもらうよう交渉してくれて助かった。流石に2歳の子供や5歳の子供を単独で座らせることは難しかった。2019年以降、サービス開始されたそう。隅健吾がデザインとか。ドア付きシートでシートもフルフラットにできるし、モニターも24インチ4Kモニターと最新設備。ポート関連も充実していて充電も自由自在だった。食事も絶品でした。ワインも美味しかった。飲みすぎないようにセーブしました。

www.ana.co.jp

洋食を食べて、到着前には和食を食べた。

映画は007 No time to die、マスカレードホテル、ヴェノムの続編を鑑賞。

飛行機に乗ると、誓約書などの書類を渡されたのでこれに必要な内容を記載。4人分あったので大変だった。が、この後、また似たような内容を到着後にも別の書類にも記載しなければならない。

  • 出発の72時間前までのPCR検査結果での陰性証明書(日本の厚労省指定の書式)
  • 誓約書や健康カードへの記入(これは機内で配られます)
  • アプリのDLと設定(Cocoaと MySOS)設定が結構面倒です。が、この設定の解説は結構しっかりしてあって、さらに空港でも説明や設定も代わりにやってくれる人もいます。ただ、さっさと関門を突破していくのであれば、事前に設定しておくのが望ましそうです。が、ホテルへ行く時間はそこまで変わらないかもしれませんが。
  • 質問票の提出(これはWebで回答してQRコードの画面コピーの写真を撮っておくだけで良い)
  • ワクチン接種証明のコピーの提出→今は不要とのこと。(以前は隔離期間短縮措置などがあったようですが、オミクロン株の水際対策強化で停止されているとのこと)

 

1月7日 ようやく飛行機が到着したのは夕方4時半頃。ただ、降機が始まったのは乗り継ぎ便の人が大半。今ではSFO→NRTを使って日本へ入国してくる人はほとんどいないようで、B777は見た目満席だったのがほとんどの人が国際線乗り継ぎで降りて行きました。で、残った十数人が降機し始めたのは夕方5時頃。ここからが噂に名高いオミクロン株の水際対策プロセスです。

 

大まかには成田空港の入国プロセスは下記のブログが写真付きで詳しい。

livejapan.com

 

 とにかく書類を何回もいろんなパターンでパスポートと一緒に見せるので、プラスチックの書類を入れられる透明のクリアファイルがたくさんあると良い。6枚くらいあると非常にスムーズに書類を出し入れできるだろう。

 いろんな関門で書類を見せてとか座席を確認させて、とか何回も言われるのだが、その都度必要になる書類が変わり、いろんなところで書類が少しずつ、減ったりします。座席は結構重要なファクターで水際対策強化の一環で近くの席でオミクロン株陽性者が出ると強制隔離14日間のの対象になる可能性が出てくるので、座席でどこに座ったかは重要。私たちはCAさんの機転で座席を変わっていただけに最初それをどう伝えるかに苦慮しました。

 

 最初の検疫官が居る関門で、「子供がいるので成田近辺で宿泊できると助かる」ということを粛々と伝えました。また、ペットがいて引き取ってゲートで妻の両親に渡す話もしました。妻の両親は4時くらいから空港で待ってくれました。(結果的に4時間ほど待たせることになってしまいましたが)

 

 アプリの説明を受けているときに中国系の方だったのが印象的でした。

調べると時給1250円で募集がかかっていました。

【日数】土日含む週5日間※希望休月3日間OK!
【シフト】
①5:30~15:00
②14:30~24:00
共に実働8時間、休憩1時間

始発・終電が間に合わない場合、
弊社が手配したホテル(空港近辺)にご宿泊いただきます。
宿泊代は弊社で負担させていただきます。
連泊の場合、同じ部屋をご利用いただけます。

※夏季休暇の間だけ等、短期希望での応募は不可。

給与

時給 1,250円 +交通費全額+コロナ手当2000円支給

 他にも案内してくださる方々のバイトも探すと出てきました。まだまだ募集している様子。

このご時世だと時給1200円とか1300円は高い方なのだろうか。成田周辺だと割の良いバイトということになるのか?1250円x8+2000円だと12000円なので割と割の良いバイトになるんだろうか。週5日だと月収24万円ということになるので悪くはないのかもしれないが、フルタイムとしては普通なんだろうか。年収300万円には届かない計算になる。


【勤務時間】
05:30~13:00 (実働6時間30分、1時間休憩)
11:00~17:00
15:00~24:00
※公共交通機関で出退勤できない場合は
タクシー配車をいたします。(エリア条件あり)

【休日】
勤務日数は週3~5日程度(応相談)

【給与】
時給1,300円〜
※時間外勤務手当・深夜勤務手当
通勤手当(月額30,000円までの実費支給)

 

 

 このプロセスの中で検査結果待ち及びホテル配分待ちまでが時間がかかります。

夕方6時くらいには検査結果を待つプロセスまで到達できました。このあたりでさらにホテルに関連した書類の記入を求められます。書く内容はまたもや似たような内容。これは隔離がある国や地域から入国した人が対象と思われる。

 待つ場所ではパイプ椅子に番号が振られてズラーっと並んでおり、そこに座ってひたすら呼ばれるのを待ちます。子供はぐったりしていたり、わーわー騒いでいたりしてひたすら静かな空間に我が家の子供の声が響いて他の方には申し訳なかったり。。。この殺伐とした感じが日本に帰ってきた感覚をつくづく思い出させてくれます。つくづく、子育てには優しくない環境だ。

 検査結果に関しては結局陰性で夜7時半くらいにようやく呼ばれて検査結果の書いてあるピンクの紙を受け取り、入国審査プロセスで入国スタンプをもらい、その後動物検疫所により猫を受け取り、(これは事前に聞いていたのでは1時間くらいかかると言っていたのが10分程度で済みました)税関で別送品申告書を提出し、入国ゲートを通過したのが夜8時。

 そこで妻の両親に猫を渡して、(検疫官には既に申告済み)、バスで指定隔離の宿泊先へ向かうために待ちました。

 夜9時20分頃にバスが来てホテル前には10分ほどで着いたものの、チェックインプロセスはなかなか始まらずバスの中で1時間ほど待たされ、結局チェックインが始まったのは夜10時10分とかその辺り。そこからチェックインだが、もはや某横イン成田空港のフロントは野戦病院みたいになっていて、震災直後の山形のホテルを思い出させました。(ホワイトボードが張り出されていたり、マスク姿のスタッフが大量に常駐していたりする雰囲気が)おそらくはこのスタッフ陣も某横インのスタッフではないのだろうな。人海戦術もいいところだった。

 あまりの疲労でチェックイン時の説明を聞きながら寝落ちしそうになりましたし、なんなら長女は椅子の上で寝てしまいました。いや、本当に大変で小さな子供やお年寄りには堪えるプロセス、と思いました。

 部屋に入って落ち着いたのは夜10時半。そして、そこから温度計で体温測定してチャットで報告して、全員分終わったのが夜11時くらい。支給された晩御飯を食べて、すぐにベッドで寝ました。着陸からホテルへのチェックインまで合計して5時間から6時間くらい掛かった計算になります。一緒の飛行機に乗っていた同僚は一人で移動していたため、品プリに移送され、時間的には24時半とかそれくらいにチェックインしたそう。いやはや、、、

 

 全体として「紙とペン最強!」みたいなプロセスになっており、赤ペン先生や鉛筆が大活躍しているのですが、紙自体は常に自分で持っているので、赤ペンで自分で書き込みするようなやつも出てきそうな気がしないでもなかったです。この紙のプロセスは日本語読めない人には苦痛なプロセスだし、不安になることこの上ないプロセスだろう。

 また、子供や老人にも苦痛や不安を強いる非常にストレスの高い待ち時間の多いプロセスにもなっており、若くて健康な男性や女性でも疲労困憊になるような流れであることは間違いない。検疫法にも絡む話なので、隔離されること自体は致し方がない面もあるが、ワクチンのブースター接種の有無も聞かれず、陰性証明もその後の唾液検査の結果も一顧だにせず、州や地域でひとくくりに3日だの6日だの10日だの隔離を強いるそのゴールポストが恣意的にいくらでも動かせてしまう検疫体制がどれだけ有効なのか?というのは甚だ、感じ入るところである。アメリカの様子などを見ていればブースター接種の有効性はほぼ示されており、ブースター接種しないと感染は避けられないことはほぼ見えている。

 隔離施設がなくなってくると、濃厚接触者の定義が機体全体から前後の人になったり。。。乗り継ぎ便の人たちの病状は一切問われなかったり。富裕層がプライベートジェットでくれば隔離も関係ないとか。また、空港で隔離先へ移動する際に外部との接触が一定実質的に可能である点も隔離措置としての妥当性を微妙に感じるところです。これでは単に政治行政のアリバイづくりではないかと。変な話、一部の国民は海外から帰ってくる日本人が日本で久しぶりに苦悩するのを見てみたいのかもしれません。

 コロナウイルスが悪いと言えばそれまでだが、世界でも第3位のGDPを誇る先進国のはずの日本で行われているプロセスとしてはこの紙とペンはなんともお粗末ではあるまいか。いや、この紙とペンで回せてしまうのがある意味では一定の教育水準があるからこそ可能だとも言えなくもないが。。。アメリカだと絶対に回せないプロセスだろう。それは間違いない。

 ただ、一部は質問票がWeb形式だったり、様々なデータをアプリで登録したり、残りはいきなり全部紙と技術的な一貫性がないことが問題である。

 とはいえ、現場で動いている人たちは本当に皆さん自分たちの「業務」をそれぞれこなされており、司法行政の不具合や不備を現場は一身に引き受けて対応しているように思われます。いつの時代も日本は現場がしっかりと支えすぎであるという気もしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

猫を日本へ連れてサンノゼから本帰国その2(2021年1月)

 前回の日記ではUSDAの裏書きを取得するまでのドタバタを細かく描きましたが、実はUSDAの裏書きを獲得してしまえば、あとは結構簡単は簡単です。

kikidiary.hatenablog.com

 猫をきちんと連れて空港へ行き、荷物をチェックインして受託した後、猫のキャリーケースごと、荷物検査を受けたあと、航空会社のカウンターで預けてしまえば、あとはピックアップまで猫とはお別れです。預け入れの時に承諾書で「輸送により、猫に健康被害があること」を了承させられますが、これはサインしない限り運べないのでこれはサインせざるを得ないわけです。

 で、その後飛行機が到着した後、動物検疫所に立ち寄り、書類を確認され、手続きが完了次第、猫を受け取ることができます。今回はコロナ禍での帰国だったため、私たちは出国できた時点で隔離先へ移動する前に妻の両親に猫を預けることができました。(空港検疫官も了承済み)

 動物検疫官によれば、「また海外にいく予定があるのであれば、狂犬病の予防接種は受けておいた方が良い」というアドバイスがありました。まあ、そう何度も猫を連れて海外にいくことはないと思っていますが。。。

本帰国にあたりサンノゼCity HealthでPCR検査する

 さて、本帰国するにあたって、必要なプロセスとして現在、アメリカから日本へ向けて飛ぶ飛行機に乗ろうと思うと、基本的にはフライトから72時間前までのPCR検査結果で陰性である必要があります。陽性の場合、搭乗ができないということになってしまいます。

 

 で、Twitterでもよくお見かけする方の下記ブログを読んで、実績ありのこの方法で今回は帰国したいと思い、トライすることになりました。

 PCRテスト自体は72時間前とありますが、今回私たちのフライトは1月6日の朝11時、1月3日と1月4日は引っ越しでドタバタでしたが、1月4日の朝、引っ越し屋さんが来る前に行くことにしました。

 

kamokun.blog33.fc2.com

 

 かもくんさんのブログ記事で写真付きで紹介されているので詳しくは上記の記事で十分カバーされていますが、、、

  1. 予約 City HealthのWebsiteにアクセスして、PCRの予約を家族全員分行い、私と妻の分は保険証やIDの写真での登録も必要でした。1週間前くらいなら日時も選び放題なのですが、日程が混んでくると、そういうわけにも行かなくなるようでだんだん事前予約はできなくなってきます。予約をすると登録したメールアドレスにも確認のメールが来ます。リマインダーのメールも前日にきます。子供の分も予約します。(子供の分は親のIDでOK)クレジットカードを登録するとそちらに請求が来るようになっているとのこと。
  2. 当日の動き 予約時間の少し前に行っても大丈夫そうでした。私たちの予約は朝9時過ぎでしたが、少し早めに行ったところ、予約ができていれば5−10分程度早くても全く問題なさそうでした。サンノゼ国際空港のLong Term駐車場の方に行くと看板が出ているので看板に従って車で進んでいくとドライブスルー方式でCity Health以外にも何件かPCRテストを展開しています。United Healthcareもやっていましたね。あと、Carbon Healthもやっていたな。(Urgent CareをSilicon Valleyで展開。)今のところ、City Healthしかトライした人がいないので、今回はCity Healthでトライしましたが、他のところでももしかすると対応できるのかも。車で向かうと、テントのトンネルの中で窓を開けて係員の方と会話する。「PCR For International Travel?」と聞かれ、「どの国?」ときかれ「Japan」と回答すると、日本の厚生労働省の書式の証明書に情報を書くように言われました。
  3. 検査(検体採取) そのあと、鼻に突っ込むタイプのPCRテストを受けることができました。私は鼻に突っ込まれているときに空港で鳥追いのための空砲が鳴って、検査員の方がヒッってなった時にかなり焦りましたが、なんとか私の鼻は無事でした。意外にかなり奥の方まで突っ込まれて私や妻は涙が出ていました。。。
  4. 書類受け取り 検査のための検体採取が終わると2時間後くらいに書類できているから取りに来てね、とのこと。11時に行くともう書類ができていてそれを受け取って陰性を確認して終了、と相成りました。書類は厚労省の書式のものと、City Healthの書式のものの合計2部が渡されます。無事、陰性でほっとしました。よかった、よかった。。。この陰性をゲットするために年末年始は自粛生活だったので。。。

サンノゼで中古車を売る

2003 VW newbeetle convertible。

今日でお別れです。


まさかざっくり6年半も頑張ってくれるとは思ってなかったなあ。子どもを乗せて妻がシリコンバレーを色んなところに行くのに大活躍してくれました。子どもが産まれる時には何度か大きな車に乗り換えることも検討しましたが結局は乗り換えず。が、なんだかんだと何回か老朽化した部品やタイヤを取り替えることもやったりして、結局それなりにコストを掛けながら、乗り繋いできました。(そういえば、パンクしててプリスクールで友人に助けてもらったこともありました…)  


アメリカには日本で言ういわゆる車検制度がありません。車の定期的なメンテナンスや排ガスチェック(カリフォルニア州排気ガス規制もうるさく、2年に1回は排気ガスチェックが義務化されていますが、そこまで問題になるという話は聞きません。うちも何回か排ガスチェックに車を持って行きました。)はカーオーナーの責任になっています。

よく、メンテをサボったせいか、フリーウェイなどで立ち往生してる車を見掛けたのはこのせいでしょうね…この違いにも良いところもあれば悪いところもありますね。耐用年数として想定される期間ないしはそれよりも長く、車に乗れる、と言う意味ではエコとも言えます。

一方で、路上に走行機能に関わる状態がよろしくない車が走ってる可能性が高い、と言う意味では安全面は課題あるかなとも思いました。


正直な話、何度かライフプラン的に買い直すことを考えるタイミングがあったものの、どの時点においてもいつまで駐在か分かってなかったというのもあり、新しい車を買うことが出来ませんでした。(resale valueの高さを思えば新車か新古車買ってもよかったかもですが)


結果的に事故も無く、平穏無事に走り遂げました。たまーに、本当にたまにですが、convertibleにして走ることがありましたが、カリフォルニアの青空を見ながら走るのはとても心地良かったです。


今回、カーマックスで査定してもらい売却しました。

売却プロセスは言葉に書き出してみると非常に簡潔。多分購入した頃よりもかなりシステマチックになってる。

カーマックスのウェブサイトで年式やら色やらモデル名、マイル数を入力、状態に関する質問に応えていくだけで割とあっという間にラフな見積オファー金額とそれに紐ついたオファーコードが出て、その後にすぐにウェブ経由で持ち込みの査定予約までできます。ウェブでの予約まで時間にして数分。

最初はVWのディーラーで売ることも考えましたが、ディーラーの対応が少し遅かったので、すぐに連絡がついてアポが取れたカーマックスに相成りました。ウェブサイトのストレスフリー度は重要だなとつくづく感じました。

で、フリーモントの店舗に赴いて予約してたんだけど…とオファーコードを伝えると比較的早く実査定に入り、1時間ほどして実査定結果からファイナルオファーと相成りました。で、その価格を承諾すると鍵を渡して、ピンクのスリップとレジストレーションを渡して、さらに少し時間が掛かると。(どっちかというと査定後のカーマックス側での書類関係を揃えるのに時間掛かってる感じ…ここだけは確認作業やサインも含めてアナログ…ひたすら待ち時間があって、意外とこの時期に車を売る人が多いことがわかりました。)


実査定価格もラフな見積オファーと価格は同じでした。製造年からは18年(!)も経っていて、年式が進んでいることもあって、必ずしも状態がとても良いとは言いづらい状態の車でしたが、とりあえずお金になってよかったなと。いくつかの故障箇所をディーラーなどで修理するのにもお金掛かることを考えると、売却でお金がもらえただけでも御の字かなと。


そして、6年半、お疲れ様でした。

きっと、次もNewbeetleファンに引き取られることでしょう。


追記

記録のために。

購入時129065マイル

売却時157544マイル

走行距離28479マイル(45556キロ)走行

猫を日本へ連れてサンノゼから本帰国その1(2021年1月)

本帰国にあたって、猫を「日本に輸入」することになる。

 

猫ないしは犬の輸入にあたっては日本国政府は複雑なプロセスをクリアすることを求めている。そのため、「来月帰任してね」と言われてできるものではない。相当の日数をあらかじめ確保した上で帰国に臨む必要がある。

 

全体の詳細なプロセスは以下の検疫所のウェブサイトを参照してほしい。

www.maff.go.jp

 

狂犬病の予防接種と抗体検査

 上記のサイトをもとに着々と輸入のためのプロセスをやっていくことになる。時間がかかるプロセスがいくつかあるが、まず、狂犬病の予防接種が時間がかかる。マイクロチップは埋め込んでいる人が今日では多いのではないだろうか。

 予防接種だけであれば、それほど時間はかからないが、予防接種を2回実施するのに時間がかかる。30日以上時間をあけなければならない。理想を言えば、予防接種を2回済ませた上で、抗体検査を受けて180日間待機して、その2年後に再度、抗体検査結果が有効なうちに再度、予防接種を接種する必要がある。なのでペットをアメリカなどの国から日本へ連れて帰ろうという予定がある人はこの狂犬病の予防接種の期限が切れないように、そして抗体検査結果の有効期限が切れないように繰り返す必要があり、このコストはなかなかのものになる。任期が2年の人はぼやぼやしていると困ったことになる。(抗体検査結果は2年間しか有効ではないので、逆算してまた接種していく必要がある。)

 とはいえ、家族の一因である猫や犬のためであればお安いコストということになる。

 

つまり、このプロセスは駐在員の場合、会社から帰任を言い渡されるよりも先に済ませておき、いつでも備えておく必要があろう。うちも妻がいつもお世話になっているLos AltosのAdobe Pet Hospitalにて、相談して常にこのプロセスを済ませてきた。抗体検査証明の取得にも時間がかかる。抗体検査証明を発行するのはカンザス州の特定施設のみの様子。

 

■動物検疫所への連絡

 次に事前届出を日本の着地空港の動物検疫所に40日前までに実施する必要がある。つまり、40日以上前に帰国のフライトをまず確保して、その日程よりも40日前に動物検疫所へ連絡を行う。なので、もし、帰任が決まったら、取り急ぎ帰国日程を決めて帰国便のフライトをさっさと確保してそのフライト便でペットの輸送場所を確保する必要がある。

うちは1月6日のフライトに決めた。

 航空会社によるが、ペットの輸送に関しては場所が限られているケースもあるため、航空会社に電話やメールで要確認である。(うちの場合はLAのANA Sales Americaに依頼してチケットを取ってあるので、そこにメールで連絡した。エビデンスが残っていると安心)

 

■輸出前検査

 動物検疫所が求めている出国の10日前の輸出前検査は獣医で実施してもらうことになる。(昔のブログを見ると、この10日前というのも昔は決まっていなかったようだ)その輸出前検査にはワクチン接種証明や抗体検査証明を揃える。Form ACは自分たちで事前に作成して、動物検疫所にもメールで確認しておいてもらう必要がある。

 その後、獣医の検査が済んだ後に、USDAに裏書きをもらう。この裏書はエンボススタンプが押された原本(Original)である必要がある

 

つまり、USDAは原本を発送する必要がある。

 

 ここからが今回の私たちの苦闘の始まりだった。駐在開始して7年間お世話になってきたAdobe Pet Hospitalの対応が残念なことに辛かった。

 まず、フライト日程が決まってから早急に予約を電話で2回取ろうとしたら、「その日の2週間前の12月某日にならなければ、予約は開始出来ない」という。なので、2週間前に電話したところ、「12月27日と28日は獣医がいなくて対応できない」という。

なので12月31日と言われたのだが、12月31日だと12月31日、1月1日、2日がUSDAがおやすみのため、どう考えても裏書きをもらうプロセスが綱渡りになりすぎる。そこでAdobeへ懇願して無理矢理予約をねじ込んだところ、12月29日の夕方5時に予約することになった。Adobe Pet Hospitalはまた、後述するが、VEHCSという電子プロセスに対応していない。時間がかかることが予想された。再度、電話で懇願するものの、「12月27日と28日は予約がいっぱいで対応できない」、という。最初と言ってる内容が変わっている・・・。この7年の間、Adobeにはとてもお世話になったのだが、残念ながら、このままだと、大変に危険な綱渡りをすることになるので、12月27日ないしは28日に対応してくれる獣医を12月中旬から探す羽目になった。

 獣医さんの話ではなく、一般的な話として、年末年始はアメリカのお店やサービスはおやすみのところや主力級が休みで実質開店休業のところも多く、あまりきちんと対応してくれないケースも多い。で、なんとか数件の獣医に電話しまくって実績のあるところから選ぼうとFBの某地域コミュニティでおすすめされていた獣医を1件予約できた。

名前は今回書かないが、そのある獣医さんが27日朝(10日前)の予約を受け付けてくれた。この瞬間、やったー!と感謝したが、その後、衝撃の展開が訪れる。

 

12月26日にクリスマスの余韻も冷めやらぬ中、そのとある獣医から電話がかかってきた。

「申し訳ないのだけど、明日の予約は対応できない。対応するはずだった獣医がSnow Stormの影響で明日、来ることができない。明後日対応できるかもわからない。明日になったらまた連絡する。」 

 

な、なんだってー!!?

 

こ、これは大変だ、なぜなら、前回獣医を探して電話しまくった時もほとんどどの獣医も予約でいっぱいで「年明け1月8日とか10日とか18日まで予約できません」とか言う獣医さんばかりであった。私たちのフライトは1月6日。そんなに待てるわけがない。信頼のできる獣医の予約をできるだけ早く確定させられるところを予約しないといけないなあとつくづく思う。あと、やはりホリデーシーズンに帰任するのは無理ゲーだと言うこと。。。そして、私たちには別のPCR関連・隔離関連の難題もある。(後述)

 明日12月27日の予約・・・は、やはり何件電話してもダメでした。

 

■地獄に仏

 アポを取るときには「USDA Accredited Health Certificate for international travel to Japan」のアポを取りたいと言うことで電話をたくさんしました。動物病院によってはこれを対応してもらえない可能性があると考えた。USDA Accreditedのプロセスをできる獣医はUSDAのWeb Searchで調べることができるのですが、ウェブサイトで自分たちの近所で検索すると100人くらいの連絡先が出てきました。。。。で、その中ですぐに見つかったBanfieldに電話したところ、非常に紳士的な対応で、「まずはアカウントを作っておくといいよ」と言ってくれ、さらに12月29日の朝の予約を取ってくれました。しかも、他に予約が取れたら別でやってくれても構わないとすら言ってくれました。(神対応・・・!!!)

 Banfield Pet HospitalはPet Smartと言う大手Pet Shopチェーンの併設の動物病院なのですが、これが店舗がたくさんあったので、そこらじゅうの店舗に電話しました。アポを取る際にこちらの困っている事情を話すとたいへん紳士的かつ協力的で応援してくれて、アポがたとえ取れなくても、すごく優しくて断られまくる中で大変精神的に助かりました。Pet Smartにはこれまでも何度も足を運んでいましたが、こういう動物病院が近くにあるとは知りませんでした。

 結局Banfield Pet Hospital Daly Cityの12月28日火曜朝8時15分の予約に相成りました。(その後、12月29日、30日の予約はキャンセル。これでも12月30日よりははるかにマシだと捉えました。Daly CityはSan Mateoの程近く、いわゆる南サンフランシスコと呼ばれるエリアです。少し進めば海沿いにも出られるような風光明媚な山の上にある町です。

12月27日は中古車を売却。(この話はまた書きます。)

 

12月28日は朝早起きして一家総出でこの動物病院に行きました。(既に妻の車が無いので妻や娘と私が別行動ができない。)Daly Cityは車で40分くらいかかる結構遠い場所にあります。さて、動物病院では無事猫をドロップオフしたところ、昼2時頃にまたきてねと言われました。一度帰宅した後、また向かいましたが、結局待てど暮らせど呼び出されず、3時半くらいに「4時半から6時半くらいになるから終わったら連絡する」と言う連絡を受けました。私たちはこの後、書類をFedExでUSDAに送付しなければいけないと思い込んでいました。

 

この時点で実は私たちは最大の勘違いを犯していました。

 

■USDAの裏書プロセスについて

USDAの裏書きをもらうためにはOptionが2つあります。

 Option1:VEHCSプロセスで電子的に申請する方法。

 Option2FedEx Expressで送付して申請する方法。

 

 必要になる書類関連は同じなのですが、獣医が電子申請するのか、飼い主である私たちが書類郵送で申請するのかの違いがあります。Option2のほうが時間がかかる、とUSDAのWebsiteをよく読むと書いてあります。

 で、これは私たちの完全なる過失なのですが、私たちはAdobe Pet HospitalがOption1ができない、と言っていたことから、Option2しか頭に無く、しかも、Option1については電子的な署名が送られてくる、と思い込んでしまい、電子的署名は受け付けてもらえないと勝手に思い込んでおり、Option1では困るので、きちんとOption2でやってもらわないといけない、とも思い込んでしまっていました。(後述しますが、Option1でもきちんとエンボススタンプされた裏書きされた書類が郵送されてきます。)

 

 下記の記事を読んでいると2020年3月頃はサクラメントに訪問し裏書を取得できたようですが、2021年12月現在、サクラメントでは直接のOffice訪問はできません。コロナ対策でどこにも住所が書かれなくなってしまいました。(メールは返信してくれます)

it-onchi.com

 

 カリフォルニア州だと、あとはエルセグンドであれば直接訪問して朝7時半に裏書申請をできるようですが、エルセグンドまではシリコンバレーからは車で5時間半以上かかるため、現実的ではなかったです。LA在住の人はこちらを利用しているのでしょうね。

ameblo.jp

 

 で、州は違いますが、コロナ禍における電子申請のケースでは下記の方の記事がたいへん参考になりました。

 Option1で電子申請の場合、獣医のサインは電子的にUSDAに送付されるため、電子署名になっています。

 で、VEHCSプロセスでは不可避の獣医の電子署名はコロナ禍により、動物検疫所的にもOKになったと言うのが下記記事に記載があります。つまり、「VEHCSを使うOption1は現在のところ、日本の動物検疫所は受け付けてくれる」と言うことになります。

 働き方改革の加速を少ーしだけ感じます。

 

理想はUSDAと動物検疫所でシステム的に繋がってくれると大変助かるんですけどねえ。多分、22世紀になっても無理なんでしょうね。日本がアメリカの属国にでもならない限り。。。)

nekoamerikaheiku.info

 

 近所の公園で子供達を遊ばせたり、FedExまでわざわざ下見にも行ったけど、全く連絡がなく、夕方5時半頃、もう待つのに飽きて近くのスタバで待っていると、Banfield Pet Hospitalに呼び出されて猫を返してもらい、検査証明書を受け取ると、もともとこちらが手書きで用意されていたForm ACではなく、先方で入力しなおしたForm ACが返却された。

 獣医のサインが入っている。しかも、申請費用の121ドルも支払い済みになっている。(Option2の場合はクレジットカードの支払い情報を紙に書いて同封する)

 このとき、獣医から渡された書類を全部きちんと読めばよかったのですが、FedExに早く書類を出さなければと勝手に勘違いして気が急いていたので、あれこれと質問をしようとすると、獣医側は電子プロセスで支払いも完了しているよ、とだけ言ってくれたのですが、そのほかにUSDAのプロセスに関して説明を聞くことができなかったのです。

 Pet Hospitalの中でもこの全体のプロセスを理解していたのはおそらく獣医のみだったと思われます。受付の方々もよくわからない、といい、獣医も忙しかったのか、すぐに引っ込んでしまい質問ができませんでした。

 で、ここでひたすら粘ればよかったのですが、FedExのことばかりで頭がいっぱいになっており、もらった書類もよく読まずにFedExにむかって、Overnightで書類を一式用意していたものと一緒に発送してしまいました。これが最大の勘違い。

 

 Overnightを送ろうとしてFedExでアカウント登録しようとすると、今度はアカウントは登録できるものの、Shipment Labelが作成できない。で、FedExの人に食らいついてあれこれ聞こうとするものの、いっこうにShipment Labelhが作成できない。仕方なく、アカウントと紐付けをせずにラベル作成してもらったところ、なんとか作成できた。しかし、Return Labelも同封せねばならないと言う規定があったが、こちらも作成ができなかったため、手書きラベルを無理矢理作って、先ほど作ったばかりのアカウント番号を入力してOvernightで到着するようにしておいてラベルを同封してFedex Overnightで発送した。

 Option2であれば、この手順で大正解なのですが、獣医がOption1のVEHCSプロセスで進めている場合は、上記のFed Exによる発送はやる必要がないプロセスであることに気がついたのは、翌日、12月29日の夕方遅くにFedExに登録していた電話番号にFedExがDaly Cityから発送されました。1月3日に到着します。」と言う通知がきてからでした。

 

 ん?いくらなんでも12月28日に獣医が申請して、12月29日に何らかの書類が獣医のいるDaly Cityから発送されてくるのはおかしくないか?となり、まず、あれこれ調べていくうちに前述のブログを発見し、BanfieldがOption1で進めていて、Option2の対応は全く不要であることをようやく、理解しました。ずーっとOption1という選択肢が私たちの頭にありませんでした。

 一体どういう書類が送られてくるのか?夕方に電話しても受付はOfficial Documentsとだけしか言わず、Endorsedされた書類かどうかわかりませんでした。

 しかし、それでもどうしてDaly CityからOfficial Documentという荷物が発送されるか?早すぎるのでは?となりました。不安な気持ちでいっぱいになったので、Banfieldの獣医さんのメールアドレスに質問メールを入れました。が、夜は正直寝られないくらい不安な気持ちになり落ち着きませんでした。フライトやPCRや隔離先や宿泊先やハイヤーを全部変更しなければいけないとこれは大変なことになります。

 また、送付してしまった書類に関してはUSDAにまでメールをして、書類を返送して欲しいと言うリクエストをする羽目になりました。

 

 翌朝からBanfieldに電話するも受付しかおらず要領を得ないのでヤキモキしていると、FedExから近所まで書類が来ているという通知がスマホに来たので、すぐにPick Upで受け取る手続きをして、車で妻が受け取りに行きました。(放っておくとFedExで1月3日まで留め置かれるケースも想定できたので。)

 

 どういう書類がくるのか、不安に思っていましたが、実際に封筒を開けてみると、立派なエンボス印が押された書類でした。

 

これやー!これが欲しかったんやで!!!(思わず関西弁)

 

 えー、どう言うことかいまいちまだわからないと思いましたが、その後、獣医さんからの落ち着いたメールの返信で以下のプロセスで進むと理解しました。

(これは獣医によって対応が違うかもしれませんが。。。)

 

1:飼い主が一連の書類(狂犬病予防接種証明2回分やForm AC(Health Certificate)、カンザス大学の研究所の狂犬病抗体検査結果を用意して獣医に依頼する

 

2:獣医が検査をした後、Form ACを作成し、必要書類をVEHCSプロセスを介してUploadして、USDAに裏書を申請する(VEHCSというのはUSDAのシステムなんですね)

 

3:USDAはVEHCSプロセスで獣医が電子的にアップロードした書類を確認する。そして、プリントアウトした上で裏書き・サイン・エンボススタンプした書類を獣医もしくは飼い主に物理的にFedExなどで発送する。(USDAは依頼されたReturn Labelを元に発送をします。VEHCSのプロセスを読むと、USDAは「Return Labelの送り元(Sender)をUSDAにはしないように」指示しています。獣医がそれに従うとすれば、獣医は自分たちの動物病院の住所をSenderの欄に入力していたと言うことになります。(なので、FedExからはDaly Cityから荷物が発送された、と表示されていたのですが、実際にはそうではなく、送り状の上ではそうでしたが、書類そのものはサクラメントから発送されていました。)

 

 今回の場合、BanfieldはReturn Labelを既にUSDAに対して依頼をかけており、そのため、FedExのラベル上では発送元がDaly Cityになっていたものの、実際には裏書された書類は直接サクラメントのUSDAから私たちの家へ発送されたということでした。

 

(このHandling CostやShipping Costもよく見るとBanfieldの請求書に書いてありました。よく読むべきでした。大反省。。。)

 

動物検疫所からも返信があり、Form AC以外は原本でなくても良いということがわかり、なんなら、狂犬病予防接種証明も抗体検査証明も原本は不要、コピーで構わない、ということでした。

(そもそも、Form ACは狂犬病予防接種証明や抗体検査証明を元に作成しているので、納得と言えば納得なんですが。)

 

今回の一件で学んだ教訓は大事なことは家族で協力してしっかりと確認しながらやりましょう、ということでしょうか。。。

 

あとは、無事にフライト日を迎えるだけ。。。。とはいえ、ここからがまた難しいんですが。。コロナ禍に猫と子供を連れて帰るってのは本当に難しいことだな、、、と。

 

その他参考にさせていただいたブログ。

ameblo.jp

映画「ドントルックアップ」とアメリカ

笑えるようで笑えない。笑えないようで笑える。

 

アメリカの政治や社会をSF映画の体で痛烈に批判。

SF映画要素はほとんど無くて基本的にはコメディ。

だが、役者が本当に豪華。こんなに豪華な役者陣で織りなす彗星追突に絡むドタバタ劇を描く。

Netflixで観られたので鑑賞。

 

序盤の始まり方から大統領に会うちょっと前までの展開はまさに「アルマゲドン」的な展開が訪れるのかと思われるのだが、そこから二転三転して斜め上の展開になっていく。コメディなので、重要なシーンがある、という類の映画ではないが、ある意味で目が離せない展開も多く、引き込まれる展開であったと思う。

 

本当に大事なことは何なのか。

決定的なタイミングで誰が何をどうすべきなのか。

理性や科学は時に権力や政治に利用されてるのではないか。

時に科学は簡単に無視されてはいないか。

政治や権力を司る一握りの人たちがどれだけ欲深く、自分だけが良ければ良いと思っているのか。

資本主義/民主主義は人類が滅亡の危機の時にきちんとあるべき行動や選択を取れるのか。

行き過ぎた資本主義は人を滅ぼすのではないか。

どんなに科学を重視する人でも時に目先の色んな欲に目が眩んでないか。

中立であるべき権力は資本におもねってはいないか。

本来他者を思いやるべき立場の人たちが自己中心的な考え方をしすぎてはいないか。

大事なメッセージは伝え方が大変に重要ではないか。

それはデータが先がいいのか、事実が先がいいのか、結論から話すべきなのか。

世界の終わりは政治家の汚職よりも軽いニュースなのか。

データは科学者以外には丸めて話すべきか、それとも細かい数値の話は必要か。

どんなことも軽々しく取り扱うべきなのか。

あるべき方向に話が進んでいる時に横槍を入れて捻じ曲げたやつらは最後に何を得るのか。

話し方は丁寧な方がいいのか。それとも声を荒げた方がみんなは耳を貸すのか。

事実を直視しない人たちは何をしたら直視してくれるようになるのか。

そして、その時には手遅れではないのか。

本来、市民に求められる態度や心構えとはどういうものなのか。

 

主人公は最初、Twitterでのフォロワーを荒稼ぎして自己の欲求を満たしていたようにも思えるが、それは最終的にはテレビに出まくったりと様々な形で彼の秘めたる承認欲求を満たしていく。Look up!, Don't look up!のくだりまでくると、もはや、どこかで見た選挙戦みたいな様相を呈してくる。

「そこにそれがあるかどうかはもはや、重要ではない時期」にそうした本質ではない言い争いをしているというのが末期的である。

そこにあることを実際に視覚的に証明できても、もはや人類の文明社会はあと数日しかないことがほぼ明白だったりする。

「今、目の前にある危機を回避するために取るべき最適解を取らない人たち」というのは何も衆愚だけではなくて、それによって選ばれた人たちや資本主義の中ではとびきりのエリートのはずのお金持ちだったりするのも示唆的だ。誰もが単純に考えれば、やるべきことは決まっていることをどうして素直にやれないのか。誰も協力し合えないのか。罵り合いになってしまうのか。

 この映画のそこかしこに散りばめられている光景はなんならコロナ禍前後にアメリカに住む多くの人たちが何度も見た光景であり、コロナ禍におけるアメリカの暗喩であることは明白だ。

 宇宙人が攻めてきたり、彗星が落ちてきたりでも構わないが、最悪の事態に、事態を収拾させずむしろ、その事態を利用してなんとか儲けてやろうとか、自分の政治的地盤を確かなものにしてやろうとか、そんなことをする人たちというのは本当にたくさんいる。コロナ禍よりも更にもっと酷い深刻な事態として彗星衝突を物語の狂言回しとして置いただけで、描かれた話の殆どが今のアメリカや世界に繋がる「どこかで見た光景」である。

 

 現実には世界最悪のパンデミックの最中、アメリカでは80万人以上がコロナで亡くなったと言われている。全世界では500万人と言われている。アメリカの死者数は南北戦争や世界大戦で亡くなったアメリカ人の数よりもはるかに多いと言われている。歴史上、類を見ないほど人が亡くなったコロナ禍においても世界はひとつには全くなれなかった。史上最速でワクチンは出来たし、急ピッチで治療薬は普及に向けて生産されているが、まだまだコロナは収束していない。マスク付けるだけで暴動が起こり、ワクチンを受けさせようとしても20-40%の人はワクチンを受けようともしない。人々は対立し、コロナそのもので人が死ぬのに、完全に政治issueと化した。

 我々はつまり、未曾有の危機を前にして「団結」とはずいぶん遠いところにいる。自国の利益を優先し、他国の批判を繰り返し、国と国の境は閉ざされ人の往来は激減した。

映画館は閑散として、今も客足はなかなか戻らない。ブロックバスター級の映画であってもNetflixで公開されたりするし、HBO maxなどでも早期に公開されたりする。おかげでこんな映画でもサクッと家で観られたりするわけだが。

 

そんな世界の危機でも団結できないし、現実を直視できないし、科学を無視しまくる利己的な人たちを揶揄してまざまざと劇中で描いてるという意味で、今まさに観るべき映画なのかもしれない。

 

願わくば、「いつか来るかもしれないコロナ禍よりも更に酷い危機」に瀕しては人類はきちんと団結出来れば良いのだが。

シリコンバレーでエンジニアを雇うことについての雑感

シリコンバレーでエンジニアを雇うことについての雑感

 新しくシリコンバレー界隈でエンジニアを雇おうとしてもなかなか人が来ないという話を聞いた。エンジニアは引く手あまたなのが、シリコンバレーだが、重要になってくるのはもちろん待遇や給与だ。テック大手であれば、RSUがもらえるところも多く、更にスタートアップでもSOがもらえるとなると、日系企業が人を雇おうとすると、課題も多くなってくる。何をもって、魅力と感じてもらうか、みたいな話になる。

 駐在員は結構コストが掛かっていて、200k程度は年間に払うことになるのではないだろうか。駐在員にはそれくらいのコストをトータルでは払えるのに、シリコンバレーでエンジニアを採ろうとして、100kしか払えないっていう話を聞いて、何を言っているのか?となった。おかしいよな…シリコンバレーでそれじゃあ、エンジニアなんか雇えないよ…

 「100kじゃ、生活出来ないですよ?」と言っても「日本のエンジニアや幹部層より高い・・・」って、それは当たり前じゃないか…と。

 日本でも年収550-650万円でTOEIC700点足切りで経験者求むと言っても今時、都内で若手の活きがいい人なんて採れないんですよね。

 以前、シリコンバレーで100k以下で雇われてた若手のエンジニアはサクッと他に条件が良いところを見つけて辞めてしまった。彼は友人とシェアハウスで4人で暮らしてた。
 つまり家賃はみんなで割り勘してたわけだ。じゃなきゃ、100k以下だとやってけない。

 で、辞めてしまった後に、彼に条件良くするから戻ってきてもらいたいとか言うから、なんて勝手なんだ…と。じゃあ、さっさと条件良くしてあげたらよかったんだ。彼は何年も必死でまじめに頑張ってたわけで…

 駐在と同じ条件なら働きたいというローカルは沢山いそう。日本語がハードルだけども。他の日系メーカーでもエンジニアを雇ってるところの中にはきちんとシリコンバレーでの相場のサラリー払うところもあると思う。

 良い人材を継続的に採用しようと思えば、日本の給与システムのことはこの際、シリコンバレーでは考えないようにして、日本のシステムとは切り離して考えるしかないんじゃないかな…