カリフォルニアの運転免許とDMVについて

DMVについて書いておきたい。

アメリカリフォルニア州で30日以上滞在する人は国際免許ではなくて、カリフォルニア州DMVと呼ばれるお役所で免許証を取得しなくてはならない。実際には30日以内と言うのはほぼ不可能に近いので人によっては国際免許でしばらくしのぐ人もいるのだとは思うけど。
アメリカは車社会。広い国土で電車やバスだけで生活できるのはロスアンゼルスやサンフランシスコ、シカゴの街中などの大都市に限られ、その他の街ではどうしても車は必要だ。
赴任者はリースカーが付与されており、私はマツダMAZDA 3(日本名アクセラ)のセダンタイプに乗っている。

車が既にあり保険にも入ってるとDMVでの手続きは割とスムーズだ。
だが、車が無いとか、日本での免許が無いとか、だと結構大変だとも聞く。
私はそのケースはまだ経験していないので、車があるケースを体験談して書いておきたい。

自動車の免許証を取れば馬鹿でかい国際免許を持ち歩く必要も無いし、お酒を買う時やバーで飲む時にID提示を求められてパスポートを持ち出す必要もない。アメリカの空港での国際線でもID提示でパス出来る。
何気に利便性はそこそこ高い。

国際免許で右車線、左ハンドル車の運転に慣れていく中でなかなかDMVに行く時間は取れなかった。
11月までテレホンガイドの問題集やネットで検索したら出てくる問題集を解いていた。
ざっくり言うとこの辺りの問題集を欠かさずやり、暗記問題をしっかり暗記していれば、選択問題なので筆記試験で落ちることはまずないだろう。

このあたりの問題集を参照のこと。
http://www.ristadrivingschool.com/practicetest/

DMVで免許証を申請する際には近所のどこのDMVでも良いわけだが、どこであってもかなり混んでいる。
そのため、混雑を回避するためにネット上でアポイントを取って赴くことになる。もしくは早朝に行くか。

申請書やルールブックはDMVに置いてる。
申請書の書き方や必要書類は調べればいくらでも詳しいサイトがあるのでそちらを参照してほしいが、SSNや日本での免許証やパスポート、ビザ、I-94という書類が必要になる。私はこのI-94をプリントアウトし忘れたために家に取りに帰る羽目になった。
I-94は米国のサイトから簡単にアクセス出来る。I-94は入国時の記録になるわけだが、ビザの妥当性の証明に必要だそうな。

詳細は下記Blogが正確で間違いがない。
http://uguisu.skr.jp/usa/dmv_santaclara.html

DMVに申請書類一式を出し、しばらく待って、呼ばれて写真撮られて、しばらく待って、筆記試験を受けることになる。
筆記試験は日本語でも受験できるし、問題数は大したことがない。
前述の通りきちんと過去問を解いておけば平均的な日本語が読めれば問題ないだろう。
ただ、日本人にとってはどうも珍妙な問題も中にはあるので、そこは注意が必要だ。
写真はIDにそのまま使われるのでこちらもあまり変な顔で写れない。
のだが、私は目がビックリしたままの写真が採用されてしまった。うーん。

筆記試験は時間制限があるはずなのだがあまり時間制限で声をかけられる感じはない。
スマホをいじったり通話してると流石に注意される。
試験は立ったまま、立ち机で解く。これもまた驚いた。
どこかの部屋に案内されるわけでもなく、ブースで仕切られた大部屋の中で解く。
解き終わったテストを窓口に提出ししばらく待ってると採点してくれて、さらに待っていると仮免許を発行される。
日本の免許証を持って行っている場合は仮免許は2ヶ月間の間に本免許を取る必要があり、日本の免許証を持っていない場合は逆に2ヶ月間の練習をした上で実技試験を受けて本免許を取る必要がある。

いずれにせよ、実技試験を受ける必要がありここからがハードルが高い。
DMVでもアポイントは取れるので、その場でさっさとアポイントを取ってしまっても良いかもしれない。
私は12月にアポイントを取ろうとしたら2週間後以降の予定しか取れなかった。中々に混んでいる。

アポイントの日取りにまた再度DMVに行き、アポイントの窓口に仮免許と車の登録証と保険証書を出すと、書類を渡されて自動車に乗って、所定の位置で乗車した上でで待つように言われる。
待っていると、教官がやってきてあれこれと言われる。
書類にサインした上で、スタートする。
エンジンをかけてたらエンジンを止めろと言われたりする。
勿論英語なのでこの辺りのやりとりはどういうやり取りになるかは知っておいたほうが良いだろう。

簡単な手信号(左折、右折、停車)やらデフロスターの位置を指し示したり、エマージェンシーストップの際のライトの場所やらサイドブレーキの場所やウィンカー点けたり、ワイパーのレバーの位置を示したり、ライト点けたりする。普通にアメリカで運転してたら間違わないことを聞かれるのだけど、焦って、自動車発進後にウィンカーとワイパーのレバーを間違うとクリティカルなミスになる可能性があるので注意が必要。

自動車を発進させると近所の街を走るわけだけど、制限速度を1マイルでも越えると一発アウトなので、制限速度表示には細心の注意を払う必要がある。
勿論、ストップサインを見逃してもダメだし、基本的交通ルールを違反してしまうと試験はパスできない。
一発アウトになるミスは幾つかあるそうなので、きちんと勉強しておくことが重要だし、事前にアポイントを入れたDMVで練習しておくことを強くお勧めする。
コース自体はyoutubeで検索したら出てきたりするので、しっかりと事前に知っておくと良い。
必ず、街中を走り、その後制限速度の違う住宅街を走るようだ。
また、途中で車を路肩に寄せて数メートルバックするように言われる。
いわゆる路肩駐車をしなくてはならないのだが、これがまた怖い。
私はうまくバック出来ずにここでかなり減点を稼いで正直落ちたと思った…が、DMVの人がとてもとてもとても良い人だったのか、「お前、よくバックでの駐車は練習しろよ!今回は見逃してやる」と言うことで一発合格だったのだ。
界隈では優しいと有名なSanta TerresaのDMVだったのだが、確かにその効能はあった。
今の自宅からだと片道30分はかかる遠いDMVだったが、行った甲斐があった。

また、左右確認は左、右、左、の順だったりと何かと日本と勝手が違うことは多い。
制限速度より速くてもダメだが、スピードが出なさすぎでもダメだ。
35マイル制限なら30マイルくらいでは走らなくてはtoo slowということで減点を食らう日本人が多いそうだ。
自転車レーンへの侵入やSTOPサインでの止まり方も注意が必要。
特に日本の教習所で教えるポンピングブレーキはDMVでは減点対象になったりするそうだ。
減速の仕方はスムーズにした方が良いだろう。
日本の教習所のようにクランクやら車庫入れがない分、テクニカルには簡単な気もするが、なにぶん、言語の違いによってスムーズなコミュニケーションはとれない分、受け応えは端的にはっきりと、不要な話はせず、決して口答えはしてはいけない。(口答えして失格になった人の話は枚挙に暇がない)

11/17に仮免許を取り、1/12に実技を受け、2週間以内に免許が届いた。
なんと言うか、ようやくアメリカに住んでる、という実感が湧いた瞬間だったようにも思う。

中には免許が届かなかった人の話もあるのでこの辺りは注意が必要だ。
DMVでの苦労話は赴任者の間では枚挙に暇がなく、油断は禁物だと思う。
何でも事前にあれこれと調べておくことに越したことはないと思う。