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■インバスケット攻略

 今回は個別の試験について言及していきます。まずはインバスケット試験。

インバスケット試験自体が聞きなれない方もいるかと思います。

 

インバスケット試験についてざっくり説明すると、

  • 限られた時間内(90分ー2時間以内)に
  • ある特定の状況を想定して、
  • 大体、20-23個くらいのメールに
  • 返信、ないしは対応を記載する

という試験です。

 

ある特定の状況というのは

  • 大体、主人公である自分が突然異動になる。
  • 前任者からはろくに引継ぎを受けられない(大体、前任者は突然病で倒れたり、ひどい時は退職して消えていたりする設定)
  • 新たに自分が赴任・駐在・着任する部署に着任直前に7-14日間なんらかの理由(大体は海外研修とか?)で不在になる。
  • 着任する部署の部下や上司にもろくに挨拶する時間も無いのに、前任者が貯めていた業務をなんとか捌いてから、自分は研修などに出発する。

 

スマホやノートPC、海外でもポケットWi-fiやらも充実している昨今、そこまで音信不通になる状態というのはなかなか考えづらいものの、そういう設定で、部下に指示を出し、上司には相応の報告や相談をしつつお願いもして、更に他部署や社外からのクレームや問い合わせには優先的に対応するメールを返信します。

 

インバスケット試験についての概要は多数の教材や本、サイトもあるので説明はそちらを参照ください。

 

shoushin-shiken-taisaku.com

dengonnews.webcrow.jp

retty-blog.com

note.com

 

絶対にやったほうが良いこととしては

 

■事前に問題集を解くこと。

 最低でも5問、理想は10問くらい解き、(20時間くらいかかりますが)ある程度きちんと答え合わせをしておくのが理想です。インバスケット試験は対策をやればやっただけ、成果が出やすい試験です。逆に言うと、この試験で事前対策をしないのは自殺行為とも言えます。これはどうしても攻略に必要です。我慢して問題集を買いましょう。

 

■速読力・記載スピードアップを身につけておくこと

 問題を解くスピードを上げておき、問題を読むスピード、回答するスピードも十分に上げておき、制限時間内にアウトプットが出ている回答を書ききる癖を付ける必要があります。これは練習しないとできません。手書きの場合はなおさらです。(コロナ禍では、PCを使ってpptに記載など色々な形式が出てきているとは思いますが)とにかく1問にそれほど時間がかけられないわけですが、どうしても5分以上かけないと指示を書ききれないケースもあると思います。優先度が高いケースはそうした案件が多いので、優先度を上げて対応するべきです。

 

■優先順位順で回答すること

 20問くらいのメールを1問目から順番に回答するのは愚策です。最初に全メールを速読で読み、20問を優先度を緊急度順と重要度順でマトリクスを作り、並べ直します。もちろん、最優先は緊急度高・重要度高です。低いものは後回しです。なぜなら、どういう順番で処理したかを採点基準には入れているからです。(それほど高得点ではない可能性もあるが)

 

■優先順位の判断基準

  • 最初に取り組むべきは客ないしは自部署ないしは自社にとっての社外・部署外の利害関係者からのクレーム対応。対応しない場合に、会社のReptutation Riskが高まる問題も優先順位が高くなります。
  • 社長など企業トップからの直接の依頼も優先度高いです。これは必ず部長へ共有する。状況をできるだけ仔細に確認すること。
  • また、上司から、今後の方針について意見を求められている場合、次に優先順位高いです。
  • クレーム。必ず部長へ共有し、また、状況をできるだけ仔細に確認すること。
  • 出席するべきか迷う前任者の出ていた会合系は目的や費用対効果の面からきちんと見直しをかけたほうがよいです。
  • 同僚や、同期、部下の愚痴は対応優先順位低いです。

 

■対部下

  • やりすぎなくらい部下に積極的に頼る。できるだけ自分でやらない。当面、自分がいない設定なので、自分で直接他部署や上司との連絡や調整をやろうとしすぎず、基本方針は直下の部下にできるだけ動いてもらう。
  • 部下に指示を出し、自分と自分の上司への報告もさせる。
  • 時に細かく部下に指示を出しすぎないで一任して、考え方だけを共有することも大事。(これを私はできませんでした)指示を出しすぎると今度は部下の成長を阻害しているとみられたりもします。
  • 部下にわからないことやその背景や過去の事例の調査や法的な問題や関連地域での慣習、会社や職場のルールなどの調査も積極的にさせる。
  • 部下へ指示を出す際は必ず、期限を区切り、出張後の自分への報告を絶対に指示する。それよりも締め切りが早いものは部長と相談しながら進めて事後報告するよう指示。
  • 部下が難しい日程と思う場合には代理を立てるよう依頼する。
  • 出席必須かどうか、確認したり、代理出席可能かを確認することが重要な場合もある。
  • 「部下からの報告」には必ずお礼「報告をありがとう」を書く。→気遣い
  • あいまいな報告「らしい」「ようだ」「こうすべきだと思います」などの部下の私見混じりの「意見」は必ず事細かに事実を再度確認。事実確認については具体的な指示を複数個書くと、より、事実を細かく確認していることにもなり、好ましい。

■対人

  • 辛い目に遭った人にはねぎらいの言葉をかけ、頑張った人には慰労の言葉をかける。これは部下にお願いしてもよい。(これはコミュニケーションスキル加点)
  • 着任挨拶やお礼を必ず伝える。(コミュニケーションスキル加点)
  • 上司には報告・連絡・共有する。相談はできないので、相談を伴う場合には、自分がやるべきかどうか、などの対応権限などの相談でYesの場合はこう、Noの場合は上司に依頼する、などの場合分けで話す。
  • 上司だけでなく関係する各部署が本社など別の組織にある場合、関係しそうな情報共有は特に行う。
  • 上司に依頼する場合は、自身の当面の不在を詫びる。

 

以上になります。また何か思いついたらこの記事も随時更新します。