2013/07/06_直島弾丸一人旅

直島弾丸一人旅

(いきさつ)
横風に煽られながら、JAL機がなんとか、高松空港に着陸した。ここの空港は結構着陸が難しい空港らしい。富山や高松あたりはどうも地形的に難しいという話はANAパイロットになった大学軽音の同期から聞いた話だ。

高校の同級生の結婚式が日曜日にある、ということで月曜日に有給休暇を取って友達と豊島に行くはずだったのだが、仕事を入れられてしまい、泣く泣くフライト予定を変更し、月曜日朝イチに高松から羽田に帰り仕事する羽目になってしまった。(一緒に行く予定だった、Yくん、本当にごめん)
そのため、土曜日ダラダラする予定を急遽変更し、直島に1人で行くことに決めた。

(アクセス)
さて、直島には昔、行こうとしたことがあるのだが、台風が直撃し羽田から飛び立てなかったことがあり、その時はホテルまで押さえてたのに結局キャンセルする憂き目にあっていた。今回はどうなるかと、冷や冷やしていたが、5時に目が覚め、6時過ぎの電車で7時前に羽田空港に着きラウンジでアイスコーヒー飲んでから、7:55発のJAL便で羽田から高松空港に向けて飛び立った。今回は無事現地に着くことができた。

高松空港から740円でシャトルバスに乗って、45分で高松駅に着き、スーツやらスーツケースやらをコインロッカーに400円で預け、フェリー乗り場から970円往復チケットを買い、10:14高松港発の四国汽船のフェリーに乗り込み、50分もしないうちに直島の宮浦港に着いた。

(宮浦港)
ちなみに今日の高松の天気は曇り。うすら白い雲が空を占めており、残念ながら青空、快晴!とまではいかず。気温は31度、日中は気温が上がる見込み。昨日は36度まで上がったと妹が電話口で言っていた。

宮浦港からは町営のどこまでいっても100円のシャトルバスが待機しており、地図を渡され、その地図を読み解く前にバスが出る時間になったためとりあえず何も考えずに乗った。小銭は用意しておいてください。

そうすると、地図を読み込んでいくと、島を時計回りするコースになっており、まずは家プロジェクト!に寄るべき、ということになった。宮浦港で乗ったバスは農協前で降りた。

(家プロジェクト)
そして、人の流れに乗ってとりあえずすぐ近くのチケット売り場に入った。ってか、有料なのか、家プロジェクト。これは6箇所回れて1000円。この本村エリアにある家プロジェクトはたぶん、ここだけなら自転車で回った方が効率が良いのだけど、土日だと結構人もいるので、その流れに乗って地図をみながら回って歩いて行けばよいと思う。こういう散策もまた楽しんで欲しい、ということなのだろう。おしゃれなカフェが隠れるようにしてあったり、民家の表札が少しずつオシャレな感じだったり、と、ちょっと昭和な瀬戸内海の島に迷い込む感覚がまた、都会では味わえない経験、感覚とも言えるように思います。これだけでも結構プライスレスかも。

碁会所、角屋、南寺、護王神社、はいしゃ、の順で周り、石橋は少し体力保たず回らなかった。500円別料金のAndo Museumも行かなかった。
バスの時間考えて次のエリアに向かうことにしたのだ。次は完全制覇したい。南寺と護王神社はどちらもその仕掛けにワクワクした。こういう体験型のアート、と言うのは本当に面白い。ジェームズ・タレルの手がけた南寺はその発想がとても面白い!と感じた。こんな目が晴れやかに見えたのは久方振りのような気もする。

護王神社では海外からの観光客が英語で質問してたのを解説員のおじさまが答えられず助けを求められたので、解説してみた。こういう時のかりそめの関係って一人旅にこそ相応しい。Have a nice day!とその観光客に声かけてお互い別々のところへ向かっていったのだった。


そこから、農協前に戻りチケット売り場でマドレーヌを買い、少しエネルギー補給し、12:24くらいのつつじ荘行のバスに乗り、つつじ荘に着くと、そこにはあの黄色い南瓜のアートが!ここで唯一、知らない人に写真撮ってもらう。一人旅で写真撮ってもらうのって恥ずかしいなあ。

(ベネッセミュージアム)
そこから、歩いてベネッセミュージアムに向かった。シャトルバスでも行けるのだが、シャトルバスだと中途半端なところにショップがあったので、ここで少しお土産を買った。そういえば、今回は手ぬぐいとクッキーしか買ってないのだが、今治のスカーフやら南瓜の文鎮(3500円)やら地中美術館では、ポーターとのコラボ・シザーバッグ(8000円)などなど、結構洒落てて実用的なお土産が多かったように思う。お金が無尽蔵にあったらたぶん、大量に買い込んでいたことだろう。残念ながら、地中美術館のスタッフTシャツは芸術祭にならないと販売され始めないらしい。かなりかっこいいデザインだったので、とても残念だ。

ベネッセミュージアムに辿り着いたらここで、1000円支払い、あれこれとアートを楽しむ。時間が無く、ここでも駆け足で巡る羽目になったのだが、ここでの見所は…うーん、結構どれも面白かった。もっとゆったり観たかった、と言うのに尽きる気がする。
美術館の出口で梨をかじってた欧米女子2人が印象的だった。

(地中美術館)
そこから、さらに歩いて地中美術館に向かおうとしたが、途中で力尽きてシャトルバスに乗り移動。現地に着いたら2000円支払い、チケットを購入し、美術館へ。これがまた地中に作られた安藤忠雄デザインのステキな美術館なのだが、モネの睡蓮や、ウォルター・デ・マリアやジェームズ・タレルの作品も見ることができ、充実した時間を過ごせた。特に、睡蓮は展示のされ方がとても新鮮で、全身に鳥肌が立った。こんなにたった5点の絵画を純粋に楽しめる配置に贅沢に配置された美術館を私は他に知らない。中学の頃、好きだった西洋美術史で習ったモネの実物を見られて私はとても感慨深いものを感じた。印象派の絵ってそれでなくても好きなのに。
ジェームズ・タレルは南寺と同じく、空間を切り取ったり、目の錯覚から生まれる体験型アートだった。これもまた不思議な感覚に陥った。オープンフィールドは多少並ぶが、それでもぜひ体験して欲しい。
帰り際に気付いたのだが、チケット売り場から美術館の道すがらに庭があり、ここの池に睡蓮が見事に植えられている。これがまたモネの絵画を彷彿とさせるような色彩で、非常に素晴らしいので見逃さないで欲しい。

地中美術館の中にあるカフェで少し遅いランチをとった。1100円でジンジャーエールとサンドイッチ。これがまたとてもフレッシュで美味しくて、苦手なはずのトマトをサラッと食べられてしまった。このカフェからの眺めがまたステキで、オーシャンビューを楽しみながら、幸せな気分に浸ることが出来た。ここは外にも席があるので、涼しい季節にはぜひ外でカフェを楽しみたいものだ。

本当であればもう一箇所、途中にあった、李さんの美術館にも行きたかったのだが、どう考えても時間が足りないと判断し、バスに飛び乗り、宮浦港まで戻った。

気を付けたいのは、ベネッセ絡みのオシャレなお土産はベネッセ絡みのショップでしか買えない、ということだ。残念ながら宮浦港で買えるお土産は食べ物が中心でオシャレ小物はあまりたくさん置いていない。そのため、やはりベネッセミュージアムあたりで買い込んでおくことをオススメする。これは高松港に戻ってきても売っていない。

(銭湯)
宮浦港に着き、最後にやったことは銭湯に入ることだ。ここまでの道程で完全に汗でビショビショになっていたので、銭湯でさっぱりするだけでもかなり違う。というわけで、直島の銭湯 「愛 love 湯」は宮浦港から徒歩1分にあるのだが、、まだ出来たばっかりなのに奇抜さとトラディショナルなデザインが入り混じり、シンプルなシステムでサッとパッと汗を流すことが出来る。ドライヤーは備え付けがある。入浴セットはシャンプーなんかも付いて1000円とのことで手ぶらでも大丈夫!珈琲牛乳も120円。タオル300円、お風呂は500円。
小ざっぱりして、300円のソフトクリーム食べながら17時宮浦港発のフェリーを待っていると、突然の夕立ちが降り出した。よかった、今日は傘を持ってきていなかったので、本当にギリギリセーフだった。17時のフェリーがやってくる。

(帰り)
大粒の雨が降っており、フェリー乗り場からフェリーまでのほんの数歩、雨に濡れただけでびしょびしょになってしまった。フェリーからは雨に濡れる赤い南瓜が見えていたが、雨が降り始める前まで人だかりが出来ていたのが嘘のようにポツンと見送ってくれた。

(まとめ)
さて、私が今回行った直島観光でかかるお金と時間はこんな感じ。

740円 高松空港高松駅 バス
970円 直島往復フェリー(四国汽船)
100円 バス宮浦港〜農協前
500円 家プロジェクト
500円 Ando Museum
100円 農協前〜つつじ荘
1000円 ベネッセミュージアム
1000円 李禹煥美術館
2000円 地中美術館
1100円 地中カフェでランチ
100円 つつじ荘〜宮浦港
500円 銭湯
740円 高松駅高松空港

ざっくり9000円、これにお土産代やら、宿泊費が加わるとすると島で25000円分くらいのキャッシュは少なくとも持っておくと困らないかもしれない。
レンタサイクルだと1000円くらいみたいだし。

07:55 JAL 羽田 高松便
09:00 高松空港 そこからバス
10:14 高松港からフェリー
11:00 宮浦港
11:15 家プロジェクト
12:30 家プロジェクトからつつじ荘へ
13:00 ベネッセショップ、ミュージアム
14:00 地中美術館、地中カフェ
14:45 宮浦港
15:00 宮浦港で銭湯へ
16:30 のんびりとフェリー待つ
17:00 宮浦港から高松港
17:50 高松港

今回の滞在時間は6時間だが、ゆっくり眺めて回るならやはり宿泊は必須だと思う。是非とも宿泊プランで行ってみて欲しい。