シリコンバレー在住の80's生まれの日本人はどういう人たちなのか

先日、休日ににベイエリア80's 友の会というFBの企画に行ってみた。いわゆる招待制のFBコミュニティーで、仕事で知り合った同世代の方に招待してもらって参加してきた。シリコンバレーの日本人コミュニティーなのだが、定期的に交流会をシリコンバレー各地で行っており、今回は某アパートメントのクラブハウスで行われた。
たしかこのアパートメントは家探しの時に下見に来たが、クラブハウスの賃料は1日175ドルくらいだったかと思う。最終的には80人くらい集まってたので、中々交流会ビジネスというのもお金になるかもしれないと思った。会場代は1人10ドル。まー、大した儲けでもないか。準備とか考えたらタダ働きみたいなものかもしれない。数ヶ月に一度定期的に開催していて8回目ということでこういう機会に日本人と知り合えるのは非常に有難いと思いました。今回はポットラックパーティということで各自、飲み物や食べ物を持ち寄っていた。

主な話題はどこに住んでるのか、家賃はいくらくらいか、来て何年になるのか、いつまでいるのか、どういう仕事をしてるのか、などだ。知り合いを増やすための場という性格も色濃く、みんな積極的に会話の輪に飛び込んでいっていた。私も途中で疲れてしまうまでは積極的に輪に加わっていた。

私は電子材料メーカーの営業なのだが、何が切なかったかというとやっぱりIT系の人の比率が非常に高かった、ということだ。メーカー系の人でもコンシューマービジネスに携わってる人は殆どいなかった。
思い出せる範囲でも来ていた人はリンゴマークのA社、日本のT社、H社、旧電電公社関係、孫さん関係、通信機器大手N社、化学メーカーS社、大手商社M社などの大企業の名前が目白押しだった。面白いところではベイスポの編集者や某監査法人T社やネズミーランド関係、サンフランシスコ総領事館、イイチコ作ってるとこの営業マンなんかの名前も聞いた気がする。
多かったのはバークレースタンフォードなどへの派遣留学や短期でシスコなどの北米企業へ出向している人たち。
みんな、概ね滞在期間は1年から3年くらいが多いようだった。
みんな、自分がやっていることを細かく説明しても相手がわからないとみて、IT系、とざっくり言ってるのだが、ITと一口に言っても色々ある。BtoBかBtoCか、サーバー系かウェブ系か、受託開発か委託元か、通信系か通信機器か、OS関係かアプリ開発関係か、運営か保守か開発か。ハッキリとしっかりと説明してくれる人はそんなにいなかった。面白い人では遺伝子解析に携わる人もいた。やはり、ITに関係する部分での人材投資、育成がなされており、業界としても盛り上がっているのだなとしみじみ感じた。
ものづくりなんて言葉はもはや流行らないのは仕方がないところなのだろうが、それでも日本の名だたる大企業である電機メーカーや部品メーカー関係で開発や営業をしてるような人には会わなかったのは少し残念ではあった。これまでの営業活動で出会った電機系の日本人は40代を超えるマネージャークラスが多かったようにも思う。私のように若いうちから赴任するのはそう多くはないことなのかもしれない。

80年代、ということは2014年現在で25歳から35歳くらいの年代ということになる。企業で言うと新人に毛の生えたくらいの第二新卒から中堅くらいまでの年代である。スタートアップだと社長をやっててもおかしくないし、30歳を超えてくるとITや広告などの業種だと部長クラスになっていてもおかしくはない年代ではある。企業派遣や短期赴任などであれば、会社からは相応の期待をされてシリコンバレーに来ている若手が殆どだと思う。お金もかかるしね。そういう意味では日本の各大手企業がこれからどういう方向に人材育成/事業投資をおこなっているかを見ることができた、とつくづく感じるのだった。

サンノゼでは街を歩けばインド人や中国人をよく見かける。彼らはシリコンバレーで働きたくてやってきた人たちである。恐らく教育レベルはトップクラスの層で少なくとも英語には全く不自由がない。そんな彼らは企業から派遣されて生活の保証がされてやってくる日本人の赴任組などとはハングリーさのレベルが全く異なる。こういう人たちと比べればこちらのやっていることは全くもって気楽な稼業とも言える。そんな感慨も持ちながらもしっかりと結果を出していかなくてはと、とみに感じたのでした。