シリコンバレーに新しくオープンしたEl Camino Realの鶴橋 風月に行って来ました。

数ヶ月前からFacebookやベイスポ(日本語のシリコンバレー情報誌)や日本食スーパーで話題になっていましたが、お好み焼き屋の有名チェーン店である鶴橋 風月がこのほど、シリコンバレーにオープンしたということで早速、行って来ました。大阪に住んでいた経験からもお好み焼き屋には是非とも行きたいと思っていました。私もかれこれ2年はお店でお好み焼きを食べていないことにふと気が付きました。

これまでサンノゼサンタクララ、などシリコンバレーのど真ん中近辺にはたくさんのラーメン屋はあれど、お好み焼屋はありませんでした。(ちなみに今の私のお気に入りはKotetsuとTakaです) サンフランシスコまで足を伸ばせば、ジャパンタウンでお好み焼屋鉄板焼も食べることは出来るのですが、いかんせん、車で60マイルも離れていますのでなかなか頻繁に行くわけにもいきません。

お店はエルカミーノレアルという通り沿いにあり、場所は正確にはサンノゼというよりはサンタクララなります。

駐車場が狭いので混雑時は注意が必要です。

鶴橋 風月はかなり混んでました。予約無しで行った私が悪かったのですが、開店時間である6pmに行ったのに既に複数のグループが待っており結局、私達は1.5時間ほど待つことになりました。

店内に入ると座席スペースは限られていました。私達はカウンター席で食べましたが、それほど狭くはありませんでした。

今のところ、鶴橋 風月は午後6時から午後10時まで営業しています。 (これまでのところ、残念ながら昼食は提供していないようです...)事前に電話で予約する方が良いでしょう。

いやはや、本当に美味しかったです。半導体設計やってた方がお好み焼シリコンバレーで食べたいから、という理由で自分でお店を持ってしまうというのは非常に興味深く感じました。
もう20年、シリコンバレーに住んでると仰ってましたが…。
肝心のお値段ですが、1人16-19ドルくらいです。(chip別) 普段から食べるにはやや高いですが、たまに行くなら別に気にならないレベルといったところでしょうか。出張者がフラリと行くには敷居が高いですが…数日前には予約した方がいいでしょう。あと、ジャケットは着て行くとお好み焼の匂いが移りますので気を付けて


残念ながら、大阪のように顧客のテーブルのホットプレートでお好み焼を調理することはできず、20〜30分ほど待つ必要があります。焼いたお好み焼は各客のテーブルのホットプレートに置いておいてくれるので、温かいままで食べることができます。
私達はお好み焼とモダン焼を注文しました。


期待していた味は本当に美味しかったです! 昔、大学時代に住んでいた大阪で食べたお好み焼きの味と本当に同じだと感じました。

レストランのインテリアはとても素敵で、赤い色のテーブルは大阪の風月を思い出させてくれました。

私たちはお好み焼を待っている間、店長と話をしました。彼はとても感じの良い日本人でした。驚くべきことに、前述したように、彼は過去20年間、お好み焼とは全く関係がない半導体の設計技術者でした。
この20年間、ずーっと彼はシリコンバレーで「本当の」お好み焼きを食べたかったのです。だから彼は風月にシリコンバレーで店舗を開くように頼み、自分が店舗を切り盛りすることにしたとのことでした。いくつかの理由により店舗を開設する準備に時間がかかったようです。FBのページから察するにサンタクララ市からの許可であるとか、店内内装などで時間がかかっていたようです。

店長いわく、お好み焼きは基本的に、お好みソースとそば、そして、つなぎに使われる小麦粉で決まるとのことでした。お好みソースは輸入することを決めたそうです。ただ、何らかの理由で小麦粉やそばを輸入することはできなかったとの事。 (よく考えると、小麦粉は米国にとって最も強力な輸出品であり、日本の薄力粉をアメリカに輸入するのには関税が高いとか色々あるのかもしれません。)
彼によると、日本人は、通常、お好み焼きの粉として薄力粉を使用しているとのこと(グルテン8.5%以下)。

しかし、米国では、スーパーで売られている最も低いグルテンの比率であるpastry flourはグルテン9%。(よく、北米のスーパーで売られているall purpose flourの場合グルテン11%)

グルテンの比率から言って、pastry flourは日本で言うところの中力粉です。

そのため、大阪のものと同じような味にするために、薄力粉を特別に作ったとのことです。(また、そばも特別製とのことです。)

また、従業員にお好み焼きの作り方を教えることも難しく、米国社会の人の移動性が高いため、米国の労働者は辞めやすいということでした。とはいえ、オープニングスタッフには日本語の話せる人も何人かいたし、なかなか良い感じでした。


お店はまだまだ新しく、今後もしばらくは混雑が続くように思います。また、是非とも来たいと思います。

以上、訪問レポートでした。